日記

学校評価の進め方について学ぶ

公開日
2014/12/12
更新日
2014/12/12

仕事

先日、平成26年度「学校の総合マネジメント力の強化に関する調査研究」中間成果報告会に参加しました。この日は、国際大学CLOCOMの准教授の豊福晋平先生からの「教育委員会による学校評価支援の方策」についての報告でした。

詳しくは書くことができませんが、ある教育委員会における学校評価のデータの分析を例にして、とても興味深い話をたくさん聞くことができました。
お話をうかがって感じたのは、アンケートなど有用なデータを得ても、それを基にどう評価するかの方法論が明確でないと活かすことができないということです。極端に言えば評価者の能力で、その価値が変わってしまうのです。とはいえ、学校や教育委員会にはそういった専門的なスキルをもった方はいません。何とか現場でもできる標準的な評価の手法を確立する必要があると思います。
専門的な評価分析については、その方法を含めていろいろあるとは思いますが、今回豊福先生が行われた因子分析はとてもおもしろい結果と考える視点を提供してくれました。豊福先生はあえて現場の様子を見ずにデータだけから客観的に言えることを提供します。それを受けてその結果をどう解釈するかは現場の人間の仕事です。そのような結果が出た原因を考えると、現場の人間には必ず思いあたることがあると思います。その視点をもとに考えることで有効な改善策を導き出すことができるはずです。予算的な問題もあるかもしれませんが、地元の大学と協力し合うことで、こういうよい分業ができる可能性があるとの提案は納得できるものです。

豊福先生の提案された、評価モデルの構造化も納得性のあることでした。
「学校はどうなりたいのか 評価観点・カテゴリの決定」「到達度・進捗度を何で知るか 評価根拠の設定」「結果はどうか・何を対策・提案したか エビデンスログの収集」「次にどうあるべきか 学校活動の総括と提言」とフェイズを明確にして何をすればよいかを明らかにするのです。特に、意識したいことが学校の教育活動で得られた成果です。学校が何をやってそれがどのような成果を出したのか、そのことを第三者にわかるようにすることが大切です。これがエビデンスログです。学校にはこういった発想はありませんから、これを意図的、かつ効率的におこなう方法を具体的にすることが大切です。豊福先生からの具体的な提案は、大いに参考になりました。

学校評価を効率的、かつ有効なものにするための視点やヒントをたくさん得ることができました。よい勉強をさせていただきました。ありがとうございました。