世界一受けたい授業(寺坂)
- 公開日
- 2016/09/08
- 更新日
- 2016/09/08
四方山話
私はテレビを見ることが好きで、多くの番組を毎週欠かさず見ているのですがその中の1つに、日本テレビ系列で放送中の世界一受けたい授業があります。
先週の土曜日、8月20日の放送で登壇された方が新井淑則先生でした。
玉置研究室のHPをご覧になられている先生方は、ご存知の方が多いのでしょうか。新井先生は、全盲というハンデを抱えながら今も現役で中学校の教師をされている方です。
番組の中では、新井先生が普段から子供との距離を縮める為に工夫されていることが放送されていました。
それは、担任になったときの自己紹介の仕方です。他のクラスと違って、自分のクラスだけ目が見えない先生だと不安に思ってしまう子供が多いと思います。そこで新井先生は、その不安を取り除くために自己紹介の時にリンゴの皮むきをするそうです。これは、実際にスタジオでやられていたのですが、皮の厚さの薄さに驚きました。これをしてもらえたら、子供は先生に対して大きな安心感を抱けると思いました。
子供の自己紹介にも、ハンデを抱えている新井先生ならではのこだわりがあります。それは、自己紹介の終わりに自分のオンリーワンを発表することです。それを発表することで、私の悪いところではなく私にしかないところという風に考えを変えることができると思いました。
また、新井先生は全盲である為子供の顔と名前を一致させることができません。そこで新井先生は子供の自己紹介をボイスレコーダーで録音して声と名前を一致させるそうです。暇なときがあればひたすら聞き続け、1年生180名を覚えるそうです。
この番組を見て思ったことがあります。それは、「自分自身を教材にされている」ということです。琵琶法師のように、琵琶を弾きながら平家物語を語ったり、給食の時間に介助体験をさせたりと、普通の人なら、自分を閉ざしてしてしまいそうですが新井先生は、自分を出すことで子供の人格の形成をはかっていらっしゃると思いました。
この新井先生の話は、24時間テレビの特別ドラマでやるそうなのでこちらも、見たいと思います。(寺坂)