弥富市立弥富中学校での授業法研修会に参加して (松井)
- 公開日
- 2016/12/23
- 更新日
- 2016/12/23
学生の学び
11月29日(火)に弥富市立弥富中学校で道徳の授業法研修会に参加させていただきました。
まずは「生命の尊さ」について考える3年生の授業を参観。ドナーカードのどれに丸をつけるかという話から始まりました。脳死になったら臓器を提供する、心臓の動きが停止たら臓器を提供する、臓器の提供はしない、それぞれ選んだ理由を聞きながら授業者の先生は「簡単に丸をつけるね」とおっしゃいました。これが授業の布石です。
その後、資料映像で、臓器提供の意思を示したドナーカードが見つかったことから、選択を迫られた両親の映像を見ます。生徒は両親の話に入り込んでいました。両親の気持ちを考えた後に、生徒に手紙が配られました。この手紙は生徒の親が、自分の子どもが脳死になり、臓器提供の意思を示したドナーカードが見つかったらどう思うかについて書かれたものです。涙を流しながら手紙を読む生徒の姿が印象的でした。親の思いを知り、先生の「簡単に丸をつけるね」という言葉がつながります。
「授業は布石の連続」という言葉のように、教師の一言が、後の展開を左右するということを学ぶことができました。親の思いを知り、丸をつけ直す生徒もいました。それだけ、親の思いが生徒の心に響いたのだと思います。授業はその後、「繋がった命をどう使うか」ということについて考えていきました。
研修会では、私もグループに入らせていただき、意見交流をしました。時間いっぱいまで活発に話し合う様子が単純にすごいと思いました。また、どの先生の意見も「なるほど」と考えさせられる、私にはない観点からの意見ばかりであり、とても勉強になりました。「主発問へのつなげ方」、「グループで学び合う必要性」、「生徒の言葉のつなぎ」だけを取ってもたくさん議論できるということが新たな発見です。
佐古先生は週に2,3回は授業を振り返って教師が学び合っているとおっしゃっていましたが、その継続が授業力を高めるのだなと感じました。私はまだまだ分からないことばかりなので、今回グループで話しをさせていただいた経験は必ず春からの教員生活に生かしていきたいと思います。
研修会の前には、下校指導もさせていただきました。初めて見る生徒たちでしたが、元気よく挨拶を返してくれたので、こちらも清々しい気持ちになれました。教師の仕事は何をとっても子どもに関わる大切な仕事であるということも再認識できました。
半日の時間でしたが、非常に貴重な時間を過ごさせていただきました。子どもを幸せにしてあげられるよう、春に向けてまた勉強していきます。(松井)