日記

ICTの活用について考える

公開日
2011/10/06
更新日
2011/10/06

独り言

この1月ほど、ICTの活用について考える機会が増えています。授業での活用を考えるときに、自分がどんなことを意識しているのか少し整理してみたいと思います。

・子どものどんな姿が見たいのか?
見たい子どもの姿をつくりだすのに活用できないのかを考えます。
典型的なものが、子どもの顔を上げたい。スクリーンに映っているものを見ようとすれば、顔は上がります。これだって立派な活用です。
子ども同士が額を寄せて考えるのであれば、グループに1台タブレット用意して利用する。覗き込むことで自然に額が寄ってきます。

・何をねらっている場面なのか?
ねらいに迫るのに活用できないのかを考えます。
興味関心を持たせる場面であれば、動画やきれいなグラフィックは有効です。
情報をもとに考えさせたい場面であれば、コンピュータで情報を提示するというのもありです。

・問題点は何か?
問題を解決するのに活用できないかを考えます。
黒板に子どもが書くと時間がかかるのなら、ノートやワークシートを実物投影機で映せば解決です。
教科書の本文を板書するのが大変ならば、デジタル教科書は強い味方です。

・つなげるものが何か?
つなげることに活用できないかを考えます。
以前に学習したことを復習するのであれば、ノートを確認させるのもいいですが、記録しておいた板書を映すというのも有効です。
他の学級の発表や、先輩、自分たちの過去の記録を提示することで、より多くのものとつなげることもできます。

・これ以外の指導法はないのか?
今までの枠にとらわれずに、一から考え直すことも大切です。
比較するのに、コンピュータや実物投影機を使って重ねてみることで違いがはっきりすることもあります。
こうやって教えるという思い込みに縛られずに、こんなことができたらいいなと考えたとき、ICTは大きな可能性を秘めています。

他にも色々とあるのですが、すべてICTに限らず、授業を考えるときにチェックすることばかりです。当り前のことですが、ICTの活用を考える視点は、授業をつくる視点と同じなのです。ICTは、資料を拡大コピーして提示するのか印刷して配るのか、説明を板書するのかノートに書かせるのかといった、授業の組み立てを考えるときの選択肢の一つにすぎないのです。こう考えることで、ICTは教師にとって身近で有効な道具になっていくのだと思います。