授業者も参加者も学びあえた模擬授業
- 公開日
- 2011/10/24
- 更新日
- 2011/10/24
仕事
愛される学校づくり研究会が主催するフォーラムで発表する国語科の授業の模擬授業に参加しました。
うれしいことに、近隣の学校だけではなく、地区を越えて、たくさんの先生が参加してくださいました。教室はほぼ満席状態。授業者にはとっては、とてもプレッシャーがかかる環境となってしまいました。
ベースとなっているのは授業名人野口芳宏先生の授業です。指導案作成にはトップクラスの先生がかかわっています。スムーズに授業が流れていくように思えますが、そうはいかないのが授業のおもしろいところです。
指導案には書かれない、子どもの発言や反応に対しての受けや切り返しがうまくできないのです。一つひとつの発問や活動の意図をしっかりと理解し、意識できていないため方向がぶれていき、いつの間にかこの授業が何をねらっていたのかがわからなくなってしまいます。授業者は何度も立ち止まってやり直しました。その場面を野口先生の授業記録と比較してみると、野口先生の受けや切り返しの素晴らしさ、その意図にあらためて気づきます。教材研究の大切さだけでなく、それを支える授業技術の大切さもよくわかります。指導案だけでは見えないことが、この模擬授業を通じてたくさん明らかになったように思います。
2時間近くいろいろと検討しましたが、指導案の10分程度しか進めることができませんでした。しかし、指導案作成の段階では授業者がしっかりと理解、意識できていなかった発問や活動の意図が明確になり、それに伴って子ども役の発言や反応に対してうまく受けることができるようになってきました。最後に、もう1度最初からやり直しましたが、見違えるように滑らかに進んでいきました。
若い先生もたくさん参加していたのですが、彼らにとって今回の模擬授業はどうだったのかとても気になるところです。模擬授業が終わったときは8時を過ぎていました。皆さん帰宅を急ぐと思っていたのですが、なかなか立ち去ろうとはしません。興奮冷めやらぬといったようすで、そこかしこでこの授業に関する話をしています。よい授業は終わった後も子どもが考え続けると言いますが、まさにその通りのものでした。「おもしろかった」という声もたくさん聞くことができました。授業者だけでなく参加した先生方にとっても、とても刺激的で学びの多いものになったようです。皆さんがこの学びを活かしてくれることを期待します。
授業者は、今回の模擬授業を受けて、本番ではどのような授業を見せてくれるのでしょうか。とても楽しみです。多くの学びとともに本番への期待が高まった模擬授業でした。