研究会で刺激を受ける
- 公開日
- 2011/11/25
- 更新日
- 2011/11/25
仕事
愛される学校づくり研究会に参加しました。今回は、後藤教育研究所の後藤真一さんの教師の気づきと共有のキーワードについての話と会員による学校の見える化についての提案と討議でした。
後藤さんは教師へのビアリングや評価の記述などの言葉を統計的に分析することで、教師の教育活動に関する知見を得ようと活動されています。今回は子どもたちのようすをどのようにして気づいているかとその共有について、2つの中学校の教師へのヒアリングの分析をもとに話していただきました。
客観的なデータをもとに考えるというのは学問の基本です。教育の分野ではそれがなかなか難しく、どうしても主観的、感覚的な話になりがちです。私に欠けているところでもあります。教師の発する言葉を分析して考えるということは参加した先生方にもとても新鮮なものであったと思います。
2校のデータには明らかに異なった傾向がありました。その理由は学校の置かれている状況にあるように思われます。よく言われる、学校が苦しいときほど共有しようとする意識が高まることがデータにも現れているように感じました。ふだん持っていない視点に出会い、とてもよい刺激をいただきました。
この研究会のテーマでもある学校の見える化についての皆さんの多彩なレポートを見て、実にいろいろなアプローチがあることにあらためて気づかされました。グループで討議したあとは、会長からの提案で急遽パネルディスカッションをおこなうことになりました。役者ぞろいの会ですのでとても楽しいものになりました。
そこでは、学校の見える化をどう捉えるかが話題になりました。ただ何かを可視化するというのではなく、見える化することで学校がよくなることにつながることが大切だと私は思います。学校の何が改善されるかということを念頭に置き、そのことをチェックして初めて見えるかが意味を持つのだと思います。
また、見える化にかかるコストのことも話題になりました。コストに関連してコストの負担者と受益者の一致、不一致も問題であると考えました。見える化の担当者がその価値をきちんと理解していなかったり、また担当者として評価されなかったりすると見える化へのエネルギーは下がってしまうと思います。見える化を継続的に進めるための大切な要素ではないでしょうか。
この日も、たくさんの刺激を受け、今まで気づかなかったことについて考えるきっかけをいただきました。後藤さん、研究会の会員のみなさんありがとうございました。