日記

多忙感の解消について講演

公開日
2011/11/28
更新日
2011/11/28

仕事

校長会で教師の多忙感の解消について講演する機会をいただきました。私自身このテーマでまとまったお話をしたことがなかったので、講演に向けていろいろと考え整理することで大変勉強になりました。

多忙ではなく、多忙感がポイントです。多忙自体が単純に問題ではないのです。過度の多忙は問題ですが、なすべき仕事で忙しいということは充実した時間です。しかし、意味がないと感じる仕事で忙しければ、それは多忙感につながっていきます。問題は、やっている仕事に価値を見いだせるかどうかなのです。したがって、多忙感の解消には一つひとつの仕事の価値を明確にし、仕事の結果がきちんと評価されることがとても大切になります。自分の仕事に意味を見いだせれば、多忙感は充実感に変わっていくのです。

気をつけなければならないのは、仕事を命じた側が考える価値と命じられた側が感じる価値がずれることです。命じた側は価値があると思っている仕事でも命じられた側がこんなことをやっても意味がないと考えれば、徒労感、多忙感につながっていきます。仕事の意味、価値をきちんと共有しておくことが大切です。
また、仕事の評価を具体的にすることも大切です。「ありがとう」「お疲れさま」とただ言うだけでなく、具体的にどこがどのようによかったと評価することで、仕事を与えられた側は自己有用感を持てます。

もう一つ気をつけたいのが、突発事項に対応する組織の体制や雰囲気です。予定外の仕事が入ってきたとき担当者に対するサポートがあるかどうかが多忙感に大きく影響します。
たとえば、生活指導の問題が発生した時、担当者はその対応に追われます。このとき、直接の担当者でない人も一緒に事にあたったり、サポートしたりする雰囲気や体制があれば、担当者は多忙ではあるが精神的には救われます。逆に、これは自分の仕事ではないとまわりが知らん顔をすれば、自分ばかりがなぜと多忙感が増します。組織として助け合えるような仕組みを作る、お互いが助け合う雰囲気を作る、やり方はいろいろあると思いますが、担当者を孤独にしないことが大切です。

私自身、こうすれば多忙感を解消できるという明確な答を持っている訳ではありません。校長のお役に立てる話ができたかどうかはわかりませんが、学校経営を考える何かのヒントになれば幸いです。私自身が勉強するよい機会をいただけたことに感謝です。