企業研修で学ぶ
- 公開日
- 2012/09/27
- 更新日
- 2012/09/27
仕事
昨日は企業研修を2つおこなってきました。
最初はロールプレイを中心としたコミュニケーションスキルを高める研修でした。今回は参加者が4人と少なく、実際のロールプレイのようすもしっかりと見ることができました。顧客のトラブル対応で場面設定をしたのですが、問題を「解決」するという視点よりも責任を「回避」する意識の方が強いように感じました。そのため、相手の話を聞くことよりもどうしてもこちらが話すことが多くなってしまいます。こちらの立場や都合を主張していると相手が感じることになります。
ロールプレイの後に話し合ってもらいましたが、ちゃんと自分たちで気づくことができました。互いに見合うことで、他者のロールプレイで気づいたことを自分はどうであったかと振り返ることができたようです。自分も含めた問題点として気づいたことを指摘できていました。自分を客観視するよいきっかけになったようです。
どうすればよいのかと話し合う中で、聞くことの大切さ、問題解決には相手に寄り添って一緒に解決しようとする姿勢が必要なことを理解してくれました。
最後に再度ロールプレイをしてもらいました。気づいたことを意識していることはよくわかるのですが、すぐにはできるようになりません。当り前のことですが、気づいたからといってすぐに実行できるものではないのです。参加者も、意識しているのにできていないことを自分で気づいていました。これが、まず第一歩です。自分を客観視できるようになれば、日々の業務を通じて自分で修正をすることができます。1日の研修で劇的に変わることはありませんが、そのきっかけになってくれたのではないかと思います。
2つ目はグループの話し合いで考えを深めるものでしたが、こちらも参加者は6人と少なく、2グループでの研修となりました。経験の多い男性2人と比較的経験の少ない女性4人という構成です。男性1人と女性2人の3人グループとなりました。
予想したことでしたが、最初のうちは男性対女性という構図になりがちでした。男性の表情は少し硬く感じました。しかし、女性陣が相手を理解しようという姿勢でしっかり聞いてくれるので、次第に男性の表情も柔らかくなり、とても素敵な笑顔があふれる研修となりました。
男性がよい気づきをして説明するのですが、理解できない女性がいました。その女性が質問をしたり、復唱したりして理解しようとする姿勢を見せてくれるので、男性の方も熱が入ります。わかったといってもらえた時、男性がとてもうれしそうな表情をしたのが印象的でした。
違った視点や考え方に触れることで、自分たちの考え深まることを実感していただけたようです。普通ではなかなか出てこない、とてもよい視点の意見がたくさん出たのが今回の研修の特徴でした。よい聞き手がいることが、話が深まるためには大切であることを再認識できました。
今回は参加者が少なかったので、グループでの一人ひとりの発言もしっかり聞くことができました。そこで起こっていることを意識し次の展開を考えることで、参加者の言葉を活かすことができたように思います。このように、参加者の活動を中心にした研修は講義形式のものより事前に準備するスライド等も少なく、一見楽に思えるのですが、実際にはかなりハードなものになります。一方的に話すのと違い、相手の言葉をしっかり聞いて理解し、その場で次へのつなぎを考えるのは、かなりの負担なのです。聞くことを大切にしている先生の授業にかけるエネルギーのすごさを私も少し実感できました。
とても素晴らしい参加者のおかけで、聞くことの持つ意味やそのためのエネルギーの大きさなどたくさんのことに気づけた、私にとっても学びの多い研修でした。参加された皆さんにとっても学びが多かったのであれば幸いです。