私立の中高等学校で授業改善の打ち合わせ
- 公開日
- 2014/11/07
- 更新日
- 2014/11/07
仕事
一昨日は、私立の中高等学校で授業改善に向けての打ち合わせと授業観察を行ってきました。
この日は、3人の先生方と高等学校を中心に子どもたちの様子を見て回りました。子どもたちの姿が教師によって大きく違っていることを実感していただけました。子どもたちがよく集中している授業、ほとんど参加していない授業というように顕著な差があります。同じ学級でも授業者によって大きく違っていることが課題です。また、1年生は比較的子どもたちの姿がそろっているのですが、学年が上がるにつれてバラバラになっていきます。学年が上がるにつれて授業に対する前向きな気持ちを失くしているように感じます。また、もう一つ気になるのが、教科として子どもたちにどのような力をつけようとしているのかが、教師個人によって異なっているように感じることと、教師が目指すものと子どもたちの実態がずれてしまっていることです。
授業が上手くいっていない教師は自分の授業力に問題があると考えたり、逆に子どもたちが悪いせいだと考えたりします。どちらの考えもあまり建設的ではありません。上手くいっている授業があることからも、子どもたちは決して悪くないことがわかります。要は、どうすれば子どもたちのよさを引き出せるかです。上手くいくいかないを個人の問題とせずに学校の組織の問題とすることが大切です。学校全体でどのようなことに取り組むかを考える必要があります。
また、学年が上がるにつれて前向きさを失くしているように感じるのは、やればできるという実感を持てていない、自信がないことも関係しているように思います。簡単なことでいいので、「やった」「できた」という実感を持たせることが大切になります。
学校の授業改善の方策として、「共通の授業規律を明確にすることと、その具体的な実現方法を考えること」「教科として子どもたちにどのような力をつけるのかを明確にすること」「子どもたちに、できることをやらせてほめ、自信をつけさせること」の3つの柱を提案しました。
今回の3人の先生方は、その改革の柱になってもらおうという方々です。学校の実態を客観的に見ていただき、まずは自分の授業を通じて子どもたちのよい面を引き出していただくことをお願いしました。この中のベテランの方は授業中に子どもたちの言葉を引き出さそうとされていました。子どもたちとの人間関係もとても良好です。とても素敵な表情で子どもたちを受容されています。子どもたちもよく言葉を発してくれます。私からの、「私的な発言が目立ちますので、それを公的なものにするとよいでしょう」といったアドバイスも素直に受け止めてくださいます。もちろん他の2人もとても素直に、子どもたちの姿から学ぼうとしてくれますし、学校をよくしたいという強い思いを感じます。今後に期待が持てます。
来年度によいスタートができるように今からできるだけ準備を進めていきたいと思います。