研究室日記

第3回教師力アップセミナーでの学び(岡田、松野)

公開日
2025/09/07
更新日
2025/09/07

学生の学び



こんにちは。玉置ゼミ10期生の岡田健太朗です。今回は8月23日の教師力アップセミナーに参加して学び得たことについて記事にしていきます。

 

今回のセミナーの講師は横山浩之先生でした。

 

横山先生には「発達特性のある子への授業配慮と関わり方」というテーマで講演していただきました。

 

・行動のレパートリーを増やす指導を行う

 

発達障害の子どもは正常な子どもに比べて行動のレパートリーが狭く、悪い行動を禁止しても、自分のレパートリーの中に正しい行動がないため、正しい行動をとることが難しいです。そのため、間違えた時にどのような行動をすれば良いのか教える必要があることを学びました。

 

・作業記憶の配慮を常に行う

 

作業記憶が乏しいことはあらゆる発達障害、精神障害、心理的問題に共通していると横山先生は

そのため、「複数の場所を見せて視点の移動を避ける」や「教師の言葉を削る」などの配慮を常に行う必要があることを学びました。

 

・一人一人の子どもによって、その時間の目標が違っても良い

 

同じ授業を受けていても、時間内に全ての子どもが同じ目標に到達することは難しいです。そのため、出来る子はよりできるように、そうでない子は最低限のことを重点的にできるようにすることが必要であると学びました。

 

今回のセミナーを通して支援の必要な子どもの関わり方や配慮の仕方など様々なことを学びました。 この学びを今後に活かしていきます。横山先生、運営委員の方々、大変貴重な学びの場をありがとうございました。(岡田)

 

  こんにちは!10期生の松野です。今回は8月23日に参加させていただいた横山浩之先生による教師力アップセミナーでの学びを記事に書かせていただきます。


 今回は「発達特性のある子への授業配慮と関わり方~理論を実践に変えるヒント~」という演題でご講演していただきました。


 横山先生のご講演を通して、特別支援教育を必要とする子どもへの配慮事項や関わり方だけでなく、授業づくりの大切さなど、多くのことを学ばせていただきました。


 まずは作業記憶への配慮についてです。黒板や教科書、タブレット端末など、視点の移動が多いとどこを見たら良いのかわからず、困惑してしまう子どももいます。また「これから○○だから、○○したあとに○○しようね」などという声のかけ方だと、情報が複数あり、最後の「○○しようね」のみしか聞き取ることが難しいこともあります。そのため、視点の移動を避け、ひとめで分かるような板書をつくるなど、授業展開を工夫すると同時に、端的で分かりやすい指示を出すことが大切だと学びました。


 次に、微細運動能力への配慮は確実に行うことについてです。特に漢字指導では、鉛筆を持たせてきれいに書かせようとすると、そのことだけで頭がいっぱいになり、漢字を覚えることができません。そのため、まずは漢字を暗記し、筆順と形を覚えてから、マスの中に入れて書くように指導するなど、一度に複数の目標を持たせないように授業を展開することが大切だと学びました。


 最後に、模擬授業を通して学んだことについてです。今回の講演の後半には、実際に横山先生の国語と算数の授業を体験させていただきました。

 国語では、各段落の大切なところを先生と対話しながら全体で確認したあとに個人でノートに書くという流れで行われていたので、とても読み取りやすく、誰もが理解しやすい授業だと実感しました。算数においても、黒板で学ぶ時間と教科書で学ぶ時間、ノートに書く時間が区別されており、視点が動くことが少ないため、とても分かりやすい授業だと感じました。さらに、机間指導の中で一人ひとりを確認し、ノートやプリントに解答を書くことができたらスタンプやまるをいただけたので、安心して授業を受けることができました。

 私は横山先生の授業を受けて、最初は誰でもできる発問から始めたり、端的で分かりやすい指示を出したりし、一人ひとりが取り組みやすく、理解しやすい授業となるように発問や声のかけ方、授業展開を工夫することの大切さを実感したと同時に、私たちが感じたように、子どもが安心できる授業をつくりたいと強く思いました。


 今回のセミナーを通して、視点の移動を避けることや一人ひとりの実態に合わせた目標を考えること、行動のレパートリーが広がるような機会をつくるなど、この他にも発達特性のある子への授業配慮と関わり方、授業づくりについて大切なことをたくさん学ばせていただきました。特別支援の有無に関わらず、すべての子どもにとって分かりやすく、一人ひとりの成長につながる授業をつくりたいと強く思いました。そのために、範読練習をしたり、同じ目的を果たせる発問を複数用意したりと、授業づくりを工夫するなどし、今回のセミナーで学んだことを子どもたちとの関わり方や授業づくり、学級経営にも生かしていきたいと思います。


 今回も貴重なお話と学びの機会をつくってくださりありがとうございました。(松野)