研究室日記

幼稚園実習での学び(池田)

公開日
2025/12/13
更新日
2025/12/13

学生の学び

 みなさんこんにちは!玉置ゼミ10期生の池田です!今回は幼稚園実習での学びを記事にしたいと思います。


 私は 5 歳児クラスで学ばせていただきました。1 日の生活の流れも文化も異なる幼稚園での 1 ヶ月は、驚きと発見の連続で、多くの学びを得ることができました。その中でも、特に印象に残った学びを 3 点述べたいと思います。


一点目、安心感のある環境づくりの大切さ

 初めてのことに挑戦するとき、「やってみたい」という気持ちはあっても、一歩を踏み出すまでに時間がかかる子がいました。そんなとき、周りの子どもたちはその子の様子をよく見ており、「一緒にやろう!」「大丈夫、大丈夫!」と優しく声をかけていました。挑戦してできた瞬間、その子はとても嬉しそうな表情で「できた!もう一回やる!」と意欲的な姿を見せてくれました。嬉しいのは本人だけではありません。「今日ね、〇〇くんが△△できたんだよ!」と他クラスの先生にも誇らしげに伝える子どもたちの姿が見られ、友達の成長を心から喜んでいることが伝わってきました。この出来事を通して、安心できる雰囲気があるからこそ、子どもは挑戦する楽しさを味わうことができるのだと感じました。そして、その温かい雰囲気は、子どもたちの思いを受け止め、成長を見守る保育者の存在によって生まれているのだと気づきました。この経験を通して、子ども同士が互いの“応援団”になれる、安心感のある学級づくりを目指したいと改めて感じました。


2点目、子どもの目線に立つ

 実習日誌に「その子の小さな成長の喜びを共感したい」と書いた際、指導の先生から「成長に大きい・小さいはない。“小さな”という表現は大人側の見方ではないか」と教えていただきました。私はその言葉を聞いてハッとしました。子どもの目線に立てる教師を目指しているはずが、いつの間にか大人の基準で子どもを見ていたことに気づいたからです。今回の気づきは、子どもと向き合ううえでとても大切な姿勢を改めて確認するきっかけとなりました。どの子の成長も“その子にとっての大事な一歩”として受け止め、気持ちに寄り添いながら関わっていきたいと思います。


3点目、トラブルは学びを得るチャンスと捉える

 トラブルが起きたとき、私は以前まで「早く解決しなければ」と焦ってしまうことがありました。しかし実習の中で、保育者の方々がトラブル場面に落ち着いて寄り添い、集団で「何があったのか」「どうすればよかったのか」を共有する姿を見ました。出来事を当事者間だけで終わらせるのではなく、みんなで経験を振り返ることで子どもたち自身が考え、次の行動につなげていける場になるのだと感じました。


 1ヶ月間の実習を通して、私は子どもたちの健気さやまっすぐな笑顔にたくさんのパワーをもらいました。毎日の生活の中で子どもたちが見せる姿はどれも新鮮で、保育者の関わりや環境づくりの工夫を間近で学ぶことができました。小学校教諭を目指す私にとって、子どもたちが小学校に入る前にどのような経験を積み、どのような環境で生活しているのかを知ることは、これからの自分にとって大きな財産となりました。保育の現場でしか得られない学びがたくさんあり、子どもを理解する視点が広がったと感じています。温かく迎え入れてくださり、毎日丁寧にご指導くださった先生方、そして多くのことを教えてくれた子どもたちに、心から感謝しています。この経験を大切に、これからの学びにつなげていきたいと思います。本当にありがとうございました。