第5回教師力アップセミナー(田中博史先生)に参加して (松井)
- 公開日
- 2016/11/28
- 更新日
- 2016/11/28
学生の学び
11月12日(土)に行われた第5回教師力アップセミナーに参加させていただきました。講師は田中博史先生。「算数好きな子どもを育てる授業づくり」について学びました。
◯形式を押しつけない
算数の問題を解くときの定番となっている「分かっていることは何ですか」「求めるものは何ですか」を形式的に聞いていては意味がないと田中先生。それよりも「この問題を解くために大切なことは何ですか」と聞く方が子どもが考えるようになると仰っていました。形式を押しつけることで子どもがあまり考えず、注意力が高まらなくなるということを知りました。
◯人間を育てるときの2つの側面
人間を育てるときには「開発」と「伝達」の2つの側面があり、伝達の大切さについて田中先生はお話しされました。「対話は差がある人同士でやるからこそ相手のことを考えるようになる。相手の分かり方に応じて伝え方を考えることが大切である」という言葉がとても印象に残っています。できる子どもほど伝達の力を高める必要があるということも覚えておきたいと思います。
◯問題をイメージさせる
小学生の算数の問題は中学年くらいまで、問題を適当に読み取っても計算できてしまいます。「5と7があるから足して12だ」と問題のイメージをしないまま計算していては、将来つまずいてしまう子どもになる。それを防ぐためには「合わせて は足し算」などと形式を早くから与え過ぎず、問題の場面をイメージさせることが大切であるということを学びました。田中先生のお話を聞いて、問題のイメージは算数には欠かせないものだと改めて感じました。
セミナーの後には田中先生に質問をする機会があり、あまりのあるわり算でどのように「あまり」をイメージさせればよいか質問したところ、絵を描かせればいいという答えをいただきました。「教師は勝手に必要ないと決めつけてしまう。絵を書いて分かるようになれば、絵を書かなくても分かるようになる」と田中先生。「待つ」ことの大切さに気づかされました。
専門が数学である私は、算数の授業を特にがんばりたいと思っていますが、算数の世界もこれから学ぶことがたくさんあると思います。田中先生のような児童を引きつける教材を作れるようがんばります。(松井)