11月30日岡崎市立形埜小学校を訪問して(石川)
- 公開日
- 2017/12/21
- 更新日
- 2017/12/21
学生の学び
こんにちは。2期生の石川です。
11月30日、岡崎市立形埜小学校を訪問させていただきました。
玉置先生の授業、子ども達と一緒に給食、レクリエーション、サッカー、玉置先生の落語、研究授業参観、研究会…と盛りだくさんな一日でした。たくさんのことを書きたいのですが、私は、研究授業参観について書こうと思います。
研究授業は、授業者は6年生担任の有馬先生、単元は第6学年算数科「およその形と大きさ」でした。内容は、飯盒(はんごう)のふたのおよその体積を求めるというものでした。授業では、様々な工夫がなされており、子どもが最後の感想を述べる際に「勉強になりました。」と口にするほどよく考える授業でした。大学生の私からしては、非の打ち所がない授業でした。そこで、私は「教材の工夫」にクローズアップして記事を書きます。
《教材の工夫について》
今回の授業では、子ども達が実際におよその体積を求めるものとして、教科書とは違い、飯盒のふたを用いるという工夫がなされていました。私は、この飯盒のふたを用いることで、教科書の題材を用いては得られない3つのメリットがあると考えました。
1つ目は、学習がより子どもの日常に依ったものになることです。子ども達は、小学校5年生の野外学習で実際に飯盒を扱っています。有馬先生が「これの体積を求めてもらいます」と飯盒のふたを出した時の子ども達の食いつきから見ても、親しみのある教材であると感じました。
2つ目は、実際に長さを測って体積を求めることができることです。飯盒のふたは、子ども達が使うノートの片面に優に収まります。それほど大きいものではありません。そのため、簡単に計測することが出来ます。数字も大きくならないため、筆算などを用いて簡単に計算をすることができます。
3つ目は、体積が実際に目の前で量ることができることです。有馬先生は、子ども達におよその体積を求めさせた後に、実際に水を使って飯盒のふたの体積を量っていました。自分が計算したおよその体積は実際の体積にどれだけ近いのか。子ども達は実験に興味津々で歓声が上がるほどでした。
しかし、メリットばかりではありません。例えば、飯盒のふたを人数分用意する必要があるということです。今回の6年生学級は、1クラス10名と少人数な学級でした。そのため、飯盒のふたも集められますが。これが、30人学級、40人学級となると飯盒のふたを全員に配布するのは、難しいと考えます。
教材を工夫することで、メリットばかりが生じるわけではありません。玉置先生はゼミでよく「教科書はものすごく考えられて作られている」と話されます。私は、中学校教育実習で、少しでも自分の工夫をしようと、教材を工夫してみましたが、全く上手く行きませんでした。子ども達により深い理解をしてもらうための授業や教材の工夫は、教材研究の時間や、経験に裏付けられるものであると感じました。
今回の研究授業を参観して「このような算数授業をしたい!」と強く思いました。そのためには、子ども理解、教材研究、経験などが必要です。どれだけ時間がかかるかわかりませんが、今回の授業をめざして頑張りたいと感じました。
沢山学ばせてくださった形埜小学校の校長先生をはじめ先生の皆さま、ありがとうございました。
(石川)