6月5日玉置先生の道徳模擬授業を受けての学び(中江、松浦、伊藤、名桐)
- 公開日
- 2020/06/15
- 更新日
- 2020/06/15
学生の学び
今回の6期生ゼミでは、玉置先生の道徳の授業を受けさせていただきました。私は小学生の頃、道徳の時間が好きだったので玉置先生の授業を受けられるということがとても楽しみでした。玉置先生の授業では、子どもの声をしっかり拾いながら展開させている印象を受けました。場面のイラストを子どもに見せて登場人物の職業や様子を問いかけたり、登場人物の表情からその人物の気持ちを考えさせたり、子どもが考え思い浮かんだことを聞き相づちを打ったりしながら子どもの意見を大事にされていました。
また、道徳の物語の中では必ず登場人物の心の変化があります。特に子どもに注目させたい場面にふれるときには、ゆっくり本文を読んだり、くり返したり、本文に加えて分かりやすい補足の説明を入れたりと工夫をされていました。このような工夫がきっと子どもたちにとって注目して考えやすくなるのだと思いました。本文をただ読むだけでは大切な場面が流れていってしまうこともあると思います。だからこそ教師の工夫が重要になるのだと学びました。
そして、授業の中で1番私が魅力的に感じたことがあります。それは、授業の終末で教師がまとめをするのではなくて子どもの言葉が最後にまとめとして残るということです。玉置先生は、授業の最後に子どもが思ったことを子ども同士で30秒間しゃべるエレベータートークという活動をされていました。ここで話される子どもの言葉を教師は聞いてまわって、どんなことを話していたのかを子どもに問い、クラス全体に子ども自身が共有することで子どもの言葉が最後に残ります。教師がまとめをしてしまうとそれがひとつの正解のようになってしまい子どもたちそれぞれの考えを尊重することにはならないのではないでしょうか。子どもたち一人一人いろんな考えがあっていいということを伝える意味でも、授業の結びが子どもの言葉になることがとてもすてきなことだと感じました。
今回のゼミでもたくさんの学びがありました。玉置先生、授業を見せていただくという貴重な機会をいただいてありがとうございます。今度は私も良い授業をつくることができるように励みたいと思います。(中江)
今回のゼミでは玉置先生がオンラインで道徳の模擬授業をしてくださいました。そこでの学びについて書きたいと思います!
私が先生の模擬授業を通して、一番大切にしたいと思ったことは「道徳は想像させる教科である」ということです。先生の授業では初めに物語の前後の様子を児童に伝え、どうしてこのように変わったのか」ということを想像させていました。道徳は国語とは違います。主人公の気持ちになって、どのような気持ちかを読み取るわけではありません。価値観を押し付けたり、展開が分かりきった授業では何も面白くありません。
そこで、このように児童にたくさん想像させるのです。主人公やその他の登場人物は「どんなことがあって、どんな気持ちになったのか」を児童に自分で想像させることが大切であるとわかりました。時には授業の展開も児童に想像させます。「何があったと思う?」「この後どうなりそう?」といった発問をして、児童の想像を膨らませます。実際にこのような授業を受けてみて、自分が小中学生の時に受けたどの道徳の授業よりも楽しい授業でした。1回の道徳の授業で、この授業ではこれを学んだという認識がしっかりとできるものでした。私も児童がこのような学びを実感できるような授業をしたいです。
今回のゼミでは道徳授業でのポイントをたくさん教えて頂きました。これらのポイントを活かした授業ができるよう、努めていきたいです。(松浦)
もっとも授業で印象に残ったことは、先生が何を最終的にこの道徳で教えたいかを子供に悟られては面白くないということでした。勘のいい子供は最初に導入で「嘘ついたことがある人手を挙げて発表してください。」などの導入をすると今日は嘘についてやるから、嘘は良くないってことを言えばいいと察します。このようなことを気をつけて、道徳の授業をしていき面白く学べる授業を作りたいです。(伊藤)
今回の玉置先生の道徳の授業で一番取り入れていきたいと思ったことは、感情をきちんと出して授業を進めていくということです。これは、朗読をしているときや、登場人物の心情の変化について考えているときにとても有効な手だと感じました。人間性を育む道徳では、登場人物の揺れ動く心情を自分なりに汲み取り、それを自分の言葉で説明する能力を養うことができます。ですが、教師が感情をきちんと出して授業をすることで、子どもたちの発想はより豊かになり、個性溢れる授業を展開することができると私は思いました。まるで自分が登場人物であるかのような、道徳はミニ寸劇だと私は捉えています。
また、子どもたちの意見をまとめている時に、心情を揺さぶるような質問をするということも新たな発見として学ぶことができました。実際に玉置先生に心情を揺さぶられて、とても考える幅というのが一瞬にして広がったと思います。様々な視点や考えを聞いて、「ああそういうこともあるのか」とより深い学びを取り組むことができたと思います。
次回からは、ゼミ生が道徳の授業をします。教育実習でも必ずある道徳の授業はとても大変ですが、しっかりと考えて深い学びができるような授業を作りたいです。(名桐)
※ 写真は、林文通先生撮影のある学校の一コマです。記事とは関係ありません。学校のワンシーンがとてもうまく切り取られていますので、使わせていただけるようにお願いをしました。