研究室日記

第5回教師力アップセミナー(野口晃菜先生)での学び(古賀・有村・石川)

公開日
2024/12/10
更新日
2024/12/10

学生の学び

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 こんにちは!10期生の石川百音です!今回は野口晃菜先生のインクルーシブ教育についてのセミナーでの学びを記事にさせていただきます!



 先日、インクルーシブ教育に関するセミナーを受け、多くの学びと気づきを得ました。特に、教育実習を終えた直後というタイミングだったため、実習中に訪れた中学校や小学校の現場と比較しながら話を聞くことができ、内容がより現実的に感じられました。



 セミナーでは、インクルーシブ教育の理念だけでなく、具体的な実践例も紹介されました。特別支援学級の生徒と通常学級の生徒が一緒に活動する取り組みや、ICTを活用した多様な学びの提供方法などは、現場での工夫と努力が伝わるものでした。一方で、現在の日本の教育現場では、まだ制度的・物理的な環境が十分に整っていない場合が多いことも指摘されました。特に、教員の負担増加や理解の格差といった課題は、実習先でも感じた部分と重なり、改めて解決の難しさを実感しました。



 また、インクルーシブ教育を実現するためには、環境整備だけでなく、教員自身が多様性を受け入れる姿勢を持つことが大切だという話に深く共感しました。実習中、自分がどうしても「支援が必要な生徒」に目を向けがちだったのですが、その視点を「すべての子どもたちが学びやすい環境を整える」ことに広げて考える必要があると感じました。



 今後は、実際の現場でどのようにインクルーシブ教育を実践できるのかをさらに学びながら、自分が教員になったときに子どもたち一人ひとりが尊重される教室づくりを目指したいと思います。このセミナーで得た学びを心に刻み、今後の学びや経験に活かしていきたいです。(石川)




 こんにちは。準ゼミ生の有村です。私は野口先生のご講演で、インクルーシブとは障がい者を社会に取り入れるというものではないと学びました。マジョリティの社会に対し、マイノリティが入れるようにするというのは障害の個人モデルと言われ、従来の考え方です。それに対し、全ての人を含めた一つの集団には色々な特性がある人がいて当然なのだから、色々な人がいる前提の環境整備をするというのは障害の社会モデルと言われ、インクルーシブ教育で目指す考え方です。つまり、マジョリティが障がい者に配慮するということのではなく、誰もが過ごしやすいように互いに調整するということが今後目指されるインクルーシブな社会です。私自身、インクルーシブ教育と聞くと、特別支援学級と通常学級の交流を浮かべました。ただそれはインクルーシブ教育の一端であり、そこに限られるものではないことを改めて学びました。



 セミナーでは「きっとすべての子どもが障壁を感じているのでは?」という問題提起がありました。障がいが目立ってしまうだけで、例えばじっと座って集中できない子や暗記が苦手な子など、学習に絞っても様々な障壁があります。これらに対し互いに調整して、自分に合った学び方や自分のペースを学べるのがインクルーシブのメリットだと学びました。大切なのは他の人より早く進むことではなく、自分に合った方法を見つける事なのだと分かりました。



 何度も聞いたことがある「インクルーシブ」という考え方でしたが、今回のセミナーでやっとその本質を理解できました。この他にも活動や支援の実践例など様々な学びがありました。教壇に立つ前により深めていこうと思います。(有村)




 こんにちは。9期生の古賀です。先日行われた教師力アップセミナーでの学びを記事にしていきます。今回は野口晃菜先生にご講演をいただきました。インクルーシブ教育とは何か改めて学び、、学校現場で実践できることを多く学びました。



 前半では、子どもたちは「多様」であることを前提としたインクルーシブ教育について学び、同じ場所でも自分に合った学び方ができるようにシステムを変えていくこと。社会的障壁は当人でないと分からないため、事前的改善措置や基礎的環境整備、合理的配慮を行って、社会的障壁をなくしていかなければならない。そのために、対話を行い、できることから一つずつ取り組んでいくことが大切だと学びました。



 後半では、学校現場で実践できることとして、多層型支援の第1層支援として自由進度学習や気持ちを見える化、助けを求めやすい文化を学びました。中でも、助けを求めやすい文化の、「できる・分からない」等を示すカードは、学び合い学習時の意思表示として、積極的に取り入れたいと思いました。土台にはすべての子どもの意見表明権がある。すべての子どもが学びやすい・過ごしやすい授業や学級にしていきたい。その上で、子どもたちとメリットやデメリットを話し合いながら、子どもが自分にとって必要な合理的配慮を知り、私たちが実施し改善していきます。野口先生、運営委員の皆さん、今回も素敵な学びの場をありがとうございました。(古賀)