研究室日記

中学校教育実習を終えて(岩田)

公開日
2016/12/12
更新日
2016/12/12

学生の学び

 先日中学校実習が終わりました。これで、大学生活の全ての実習が終わったことになりました。はじめは思春期の中学生とうまく関係性を築くことができるのか、不安しかありませんでした。しかし、実際に行ってみてそんなことに悩んでいた自分に驚くほど充実した毎日を過ごさせていただきました。小学生とはまた違う、少し成長した視点をもった中学生から非常に多くのことを学ばせていただきました。

 その中でもわたしが特に印象に残っていることは、学級経営面です。自分の研究したい内容が学級経営ということもあり、興味をもって観察させていただきました。

 そこでわたしが感じたことは、学級経営は子どもたちと担任の個々の信頼関係であるということです。これは当たり前のことかもしれませんが、わたしは実習で実際の現場を見て、ハッとしました。今までわたしは、学級経営をうまくいかせるためには、学級全体を見て指示をしたりするような周囲を見渡せることが大切だと考えてきました。しかし、それは違っていくら全体が見えていても、見えているだけでは子どもたちの心には響かないと改めて思いました。

 たまたま今日の講義の中で、「絆は児童、生徒が築くもの、居場所は教師が作るもの」ということを聞き、自分の中で現場で学んだことと通じることがあるなと感じました。担任は生徒個人個人としっかりと向き合い、生徒の居場所を明確に価値づけてあげることで、信頼関係を築いていく。そしてその後は担任と生徒の間にできた信頼のベクトルを少し変えるだけで、クラスの絆に発展するのではないかと感じました。

 また、学級はチームであるということを以前耳にしました。担任が生徒にチームという居場所を示した時、子どもたちはその一員としてよりよいチーム作りに取り組むのではないかと思います。そしてそれが絆となり、ステキな学級経営につながるのだと感じました。

 4週間の中学実習で、生徒の心によりそう教師の偉大さに気づきました。思い出してみれば中学校時代自分もそうだったと思います。情緒が安定しない時期だからこそ、心に寄り添ってあげること、価値づけることのできる教師は生徒の支えとなり、人生の道しるべを示す光になるのかなと感じました。実習で得た貴重な経験をいつか生かして、次は自分の中での「学級経営」を作り上げられる教師を目指したいです。(岩田)