【小牧・村中小】報道写真から情報活用能力を育てる(5年社会科)
- 公開日
- 2009/11/27
- 更新日
- 2009/11/26
愛知1200校の取り組み
新聞社の見学を中心に、秋の校外学習に出かける小学校5年生。見学とあわせて、新聞社のマスコミとしての役割や新聞づくりの様子だけでなく、新聞報道の内容について考えました。
新聞報道は、事実を伝えていますが、それは、すべての事実を取り上げているのではなく、意図を持って編集され、人々に伝えられています。新型インフルエンザが注目され始めたゴールデンウイークの報道の写真をもとに、新聞に掲載された空港での人々の様子の写真と、同じ時期に実際の空港の様子を撮影した写真を比べることにより、マスコミ報道について考えました。
新聞掲載写真は、意図的に構成され、いかにも新型インフルエンザ予防のため、旅行者はすべてマスクを着用しているように見えますが、実際の写真から、それほど多くの旅行者がマスクをしているわけでなく、むしろ少数であった事実に児童は気づきます。また、同じ一枚の写真でも、トリミングによりまったく異なった印象になります。決して新聞は「やらせ」でマスクをかけさせたわけではありませんが、写真の扱い方ひとつで印象が変わります。報道は、送り手の考えで内容が変わってくることに気づきました。では、なぜそのように編集されるのか、その理由を考えました。当時の人々が新型インフルエンザについて強い関心を持っていたこと、検疫などの予報体制に注目が集まっていたことが、編集の背景にあることが考えられます。実際の写真をもとに、これらのことについてグループで話し合いながら気づかせていき、情報を読み取る視点と自ら情報を判断する力を養う取り組みを行いました。