UD25 理解の遅い子どもには
- 公開日
- 2014/07/23
- 更新日
- 2014/07/23
授業のユニバーサルデザイン
理解の遅い子どもは、自力解決の後の話し合いで救えるか。
自力解決がまずできていない。
その後、「できない」ことの劣等感の中で、友達の正答の意見を聞く。
その際、「それはどうしてできたの?」
「なぜ、その考えに気がついたの?」
と心を吐露できるであろうか。
これが毎日毎日となるとできないものである。
この理解の遅い子どもの気持ちをくんで授業をしたい。
授業の最後になればなるほど、意欲が減退し、友達の発言の内容がわからなければさらに落ち込む。そして、他の子どもはどんどん解いていくのに、ぼくはできないままである。
結局、教師もなかなか手をかけられない。
ではどうすればよいのか。
できる限り授業のはじめの方で指導しておくことである。
1.ヒント包含法は、問題提示のときにさりげなくヒントを入れておくこと。
2.自力解決での○付け法は、早めに指導して少しでもできた状態にしておくこと、
3.先行学習は、授業前の朝、または前日に短時間、指導の時間をとって教えておくこと。
やり方を教えてもよい。
4.練習問題での○付け法は、先ほど理解できたことを適用して、教師からの確認でさらに確信をもつことになる。「よし!できるんだ。ぼくは。」
自力解決で少しでもできていれば、話し合いに望む態度は安心感の中で聞くことができる。
反対に、できていなければ、不安感の中で聞くことになる。「何を言っているのか分からない。」「それは、私の世界ではない話だ。関係ないもん。」つまり、話し合いに参加できるレベルではない。つまり、同じ土俵ではない。
志水メソッドの1.2.3.4.は、理解の遅い子どもにとって優しい、易しい方法である。
どの子も「分かる」「できる」ことになるので、ユニバーサルデザインによる授業なのである。