研究室日記

田中博史先生の『子どもが変わる接し方 9割の先生が気づいていない学級づくりの秘訣』を読んで

公開日
2016/11/18
更新日
2016/11/18

学生の学び

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11月12日の教師力アップセミナーの講師の先生である田中博史先生の『子どもが変わる接し方 9割の先生が気づいていない学級づくりの秘訣』を読みました。この本の中で特に印象に残っていること3つについて、本の中の田中先生の言葉と一緒に紹介していきたいと思います。

まず、「子どもはただほめればいいというものではなく、ほめられた子どもがどう感じるか、周りの子どもがどう受け取るかということまで配慮する必要があります。〔中略〕学校という場では、常に集団の中の個であるということを意識しつつ、一人ひとりのちょっとした表情やしぐさを見ておくことが必要です。(p.104-105)」という言葉です。子どもをほめることは大切だと聞きます。私も子どもたちのよさを見つけて、ほめることのできる人になりたいと思っています。きっと子どもたちをほめることができたとき、私はほめて満足してしまうと思います。しかし、田中先生は子どもをほめたときに表情を見ておくことが必要だとおっしゃっています。子どもをほめるということが自分の自己満足で終わってしまわないように、子どもたちがどう受け止めているのかということまで見届けられるようにしたいと思いました。

次に、「自分が嬉しいと思うことを子どもに返していく(p.114)」ということです。田中先生はこのことについてご自分の経験されたエピソードと一緒に紹介されています。それは子どもたちからの嬉しい「逆ささやき戦術」です。(田中先生はそっと、さりげなくほめることを「ささやき戦術」とおっしゃっています。)大人だってほめられたら嬉しい。「今日はこんな風に伝えてもらえて嬉しかったな。今度は子どもたちにも同じように伝えてあげたいな。」と考えられたら素敵だなと思います。自分にとって嬉しかったことが次は子どもたちにとっての嬉しいことにつながるように、と子どもたちのことを考えられる人になりたいです。

最後は田中先生がこの本の最後のおわりにでおっしゃっていたことです。
「小学校の教師はとてもやりがいのある仕事です。純粋なまなざしをした子どもたちのエネルギーを全身で受け止めて過ごす時間はとても幸せな時間です。でも、子どもたちとの接し方を間違えると、次第に厳しく辛い日々もはじまります。彼らは体は小さくても、繊細な心をもった、もう立派な「人間」です。適当なことを言って逃げたりしているとちゃんと見抜かれてしまいます。くり返していると大人を信用しなくなってしまいます。だから心して向き合わなければなりません。(p.176-177)」
4月からの生活を考えると、期待と不安でいっぱいです。
この言葉を忘れずに頑張っていきたいと思いました。
(渡部)