研究室日記

11月9日教師力アップセミナーでの学び(安部・小谷川)

公開日
2019/11/23
更新日
2019/11/23

学生の学び

 こんにちは。4期生の安部と準ゼミ生の小谷川です。教師力アップセミナーで学んだことを書きたいと思います。

***

 こんにちは。4期生の安部です。寒さが日に日に増してきました。風邪を引かないように、と用心しすぎるあまり、たくさん寝て美味しい物をたくさん食べてしまいます(笑)。

 まず、和田先生の算数の授業で学んだことを書きたいと思います。今回は整数の単元で「公倍数を使って」という授業でした。生徒役をやらせていただきましたが、やはり和田先生の授業はテンポがよく、速い!ついていくのに必死で最後まで集中力は途切れることはなく、あっという間に30分が経ちました。

 今回、1番感銘を受けたのが、和田先生の仕組まれた授業展開です。今回の授業では、子どもが最後に最小公倍数を使えるようになることが目標でした。しかし、「一番小さい正方形を求めなさい。」と先生が初めから最小公倍数を見つけることに目を向けさせませんでした。「縦6センチ、横8センチの長方形を並べて小さい正方形をつくるを作りたいと思います。どのように並べていけばよいか。」という開けた発問をしていました。そうすることで、最小公倍数の24だけではなく、48、72にも気付く子どもが出てくるように布石を打っていました。それに見事に誘導された私たちは自然の流れで24以外にも正方形になるのものがあるのではないか。確かめてみたい、という気持ちになりました。

 こういった、子どもがどんなことを感じるのか、どこでつまずくのかを理解したうえで、布石を打ち、授業展開を工夫されているのが本当に素晴らしいと思います。何年経っても私にはできないことだと思います。

 和田先生はやっぱりすごい、そんなことを感じさせられた授業でした。私はまだまだ授業研究が浅はかですが、セミナーや書籍からより多くのことを吸収し、実践に活かしていきたいと思います。

 次に、野木森先生の授業で学んだことを書きます。今回は、理科の授業で、「ものの温度と体積」という単元でした。実験が中心の授業でした。

 コンニャクが入った管を挿したビンを温めたり、冷やしたりするとコンニャクはどうなるのか、という子どもの興味関心を引きつける教具の工夫がまず素晴らしいと感じました。また、先生は「欲しいものがあれば何でも言ってください」と、実験のやり方や使う道具を指定するのではなく、子どもに任せているところに驚きました。子どもに任せると、教師が意図した実験をしてくれないことがあるかもしれない、また子どもが欲しいと言うであろう道具をあらかじめ用意しておかなければなりません。その中で、先生は一つ一つの班を回り、「今何が分かりましたか。じゃあ、空気だけの時はどうなるんだろうね」と、発問を投げかけていました。そうすることで、子どもが「そうか!それも確かめてみればいいのか!」さらなる実験につながるように仕掛けていました。

 今回、実験の授業で、調べてみたいこと、その方法、考察を全て子どもの言葉から引き出している野木森先生は本当に素晴らしいなと感じました。私も現場に出た際に、実験の授業で実践してみたいと思います。

 今回もより多くのことを学ぶことができました。和田先生、野木森先生を始め、関係者の皆様、ありがとうございました。(安部)


*****************************

 こんにちは、特別に参加させていただきました教育学部4年の小谷川です。11月9日に行われた教師力アップセミナーについて記事を書かせていただきます。

 今回の教師力アップセミナーは野木森先生と和田先生の模擬授業を受けるという今までとは違う形でした。野木森先生の模擬授業は深掘りセミナーで一度受けたことはありましたが、和田先生の模擬授業は初めてでしたのでとても楽しみでした。

 野木森先生、和田先生どちらともパワーがあり、考えさせられる授業でした。小学生ではない私たちでさえ、なるほどっとつい言葉が出てしまったり、引き込まれてしまう授業をされていて、改めて素晴らしいなと思いましたが、お二人の模擬授業の共通点として、私は多様な考えを導き出すことできる授業であったといえると思います。

 和田先生は、まず最初にクラスの決め事として同じ意見を言わないということが決められました。この決め事により、必然的に他の人の意見をしっかり聞かなくてはいけなくなり、またそれによって多様な言い方、考え方が自然と生まれていました。

 野木森先生の場合は実験を設定しないことであったと思います。大まかなやることは指示をし、それによってどの道具が必要になってくるのか、もっとこれを調べたいと言うことを生徒自身が考え、実験を作り上げるというこのシステムは今まで受けてきた理科の授業にはないものであり、やっていることは簡単な実験であるが、思考の仕方として、研究をしているのと変わらない探究心を得やすいものであると感じました。これによってグループごとに違う発想、違う視点で物事を取り組むことができ、多様な考えに至るのではないかと思います。

 野木森先生、和田先生どちらとも生徒の意見・考えをとても大事にして授業を作り上げていて、それによって主体的で、また多くの見方・考え方を引き出す教育に必要な学びを自然と得られるそんな授業であったと思います。

 「答えを聞きたいわけではない、あなたの考えが聞きたい。」と深掘り中に和田先生がおっしゃっていたのですが、とても印象深く、今回のセミナーを象徴する言葉であり、またこれから授業や、また教育について学ぶ際に私の中で柱になるような言葉でした。

 良い授業、そして良い学びを得られとても勉強になりました。ありがとうございました。(小谷川)

  • 877191.jpg

https://asp.schoolweb.ne.jp/2190001/blog_img/5802990?tm=20240805123920