1月27日尾張旭市立渋川小学校での学び(中西・葛山・北神)
- 公開日
- 2020/02/16
- 更新日
- 2020/02/16
学生の学び
こんにちは。5期生の中西です。1月27日の渋川小学校での学びを書かせていただきます。
今回みさせていただいた社会科の授業は、公園に対するいろいろな立場の人の願いをインタビューし、それらをもとにグループでどんな公園を作るとよいか考えるという内容でした。活動や話し合いが多いことで、子どもたちは主体的に取り組んでいたと感じました。
グループでの話し合いで注意する必要があると感じたことは、ある特定の子だけで話し合いが進められていってしまうことです。あの子の意見は絶対、と思ってしまうと他の子は意見を言わなくなってしまったり、任せっきりになったりしててしまう可能性があります。グループ活動の良さは、さまざまな意見を出し合ってそれを付け加えたり話し合ってよりよい結論を考えることを通して、新たな気づきや学びへつながることだと思います。
この良さがでるように、まずはグループメンバーそれぞれが自分の意見を言う機会が必要だと考えます。そうすることで、他の人はどう考えていたか、自分と違った点はどこか、誰のどんな意見に対して疑問を持ったかなど、さまざま思うことはでてくるはずなので、そこからのグループ内での対話が活発になっていくと感じました。
また良いつぶやきが、ある子から出ても、それをグループの他のメンバーが拾ってくれないという場面がありました。積極的な子や自分の意見を相手にしっかり伝える子の場合はこのようなことはないと思いますが、クラスの中でもわりと静かな子や消極的な子だと、とても良い意見であっても伝えられなかったり、言っても他の子が反応してくれないということがあります。こうした子を周りの子が認め合うことや信頼し合える環境を作っていくことが学校生活の中で求められると思います。
消極的な子や意見を伝えることが苦手な子でも、得意なことはあるはずです。水泳が得意であるならば、体育の時間にお手本で泳いでもらったり、裁縫が得意なら家庭科の時間にその子が作った作品を先生が紹介したりと、活躍の場を与えることでクラスの中で自己存在感を高めていくことができます。そうしてお互いを認め合うことや信頼関係を築いていくことにつながり、グループでの話し合いではどの子も意見を言い合って対話の場面が増え、より深い学びにつながると感じました。
今回もたくさんの新たな学びを得ることができました。このような場を与えてくださった玉置先生はじめ渋川小学校の先生方、本当にありがとうございました。(中西)
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こんにちは!準ゼミ生として特別に参加させて頂きました!今回は1月27日に参加した尾張旭市立渋川小学校の指導助言での学びを書かせていただきます。
見させていただいたのは、小学6年生の社会の授業でした。前時までに東日本大震災での震災復興において市や国がどんなことをしたのか、何を意識して、市や国は政治をしているのかということを学んだ上で、本時では子どもたちに理想の公園を作ろうという課題が提示されていました。
児童の活動の時間がしっかりと確保された授業でした。自分・親・高齢者・行政・近所の人という5つの視点を意識しての防災公園づくりということで、インタビューから得た情報を根拠にしてグループで話し合う児童の姿が見られました。情報を子供たちが主体的に得て、その情報を基に議論するという流れがおもしろく、とても参考になりました。
今回私が学んだことは対話の難しさです。
私はある1つのグループの側で彼らの対話を聞いていました。最初は1人が中心になって他の3人に意見を求めながら、公園作りが進んでいきました。しかし、途中から中心になっていた1人の意見ばかりが公園作りに反映されるようになり、他の子が防災に関することを言っても、別の話題に切り替わり、反映されないということがしばしば起こるようになりました。また、同じようなことが他のグループでも起こっていると、後の検討会でわかりました。このように、グループでの対話の深まりは普段の人間関係や、子どもの性格に左右されるということがよくわかります。
グループ活動は子ども同士の対話によって学びを深めるために行います。ですが、大学生でも1人の意見がみんなの意見になってしまうことがよくあるように、今回、上記のようなことが現場で起こることはよくあるのだと思いました。教育実習では自分が行ったグループ活動がそのようになってしまったことを思い出しました。
教師はこのとき、子どものつぶやきをよく聞くこと、子どもたち自身に人の意見もよく聞いて本気で考えさせること、この2つが重要になるのではないかと思います。
机間指導では教師が子どものつぶやきをよく聞いて拾い、必要があればグループに共有させたり、子ども同士でそれをやらせてみたりするのもよいのかもしれません。自分が教師になったら子どもと子どもが繋がる場面を増やすことを意識したいと思いました。
今回の山本先生の授業では子どもたちが対話する時間というのが十分に用意されていました。公園の設計に時間がかかった部分もありますが、インタビューで得たことを根拠にして、子どもたちは自分の意見を言っていました。しかしそれだけではうまくいかないのが対話です。子どもたちがお互いに持っている価値観や偏見が及ぼす影響は強いのだとよくわかりました。出た意見についてみんなが考えること、よく正しい意見をいう人の意見がいつも正しいかはわからないということ、これらは1回の授業ではなく普段から意識していくと良いと思いました。
今回授業を見させていただいた山本先生、渋川小学校の校長先生方はじめ職員の方々、本当にありがとうございました。普段の大学では見ることのない、生の授業を見ることができました。また、参加させていただいた玉置先生、今回も貴重な学びの機会をありがとうございました。(葛山)
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こんにちは!五期生の北神です。1月27日に渋川小学校で授業を見せて頂きました。今回はそこでの学びについて書きます。
見せて頂いた授業は、社会科の「震災復興の願いを実現する政治」という単元です。前時までに、東日本大地震を取り上げながら地方公共団体と国の政治の働きについて学習していました。今回の授業は、その単元の最後に位置付けられており、今まで学んできたことをもとに、公園づくりについて話し合うというものでした。子ども達は、防災の観点を入れる、予算は一億円、インタビューをするということを条件とし、自分・親・高齢者・行政・近所の5つの視点からグループで話し合って「みんなにとっての理想の公園」について考えていました。子ども達が活動する時間を大切にされている授業だと感じました。
私は、一つのグループの様子に注目して見ていました。
そのグループでは、はじめは、グループの四人全員が順番に意見を述べていましたが、一周するとその中の三人で決めていくようになりました。三人は、五つの視点に立って考えようとしていましたが、時間が過ぎるにつれて防災の観点を取り入れることを忘れていました。もう一人の子は何も考えていないのかなと思いましたが、たまに呟いていることに気がつきました。それをよく聞いてみると、防災に関することばかりです。しかし、他の三人にはあまり聞こえていなくて、グループの意見には取り入れてもらえませんでした。
最後に、それぞれの班で考えた公園の図案を見合う時間がありました。それが終わった後に、あまり話していなかった子がグループの一人に、「やっぱり防災に関することがいるんじゃない?」と言いました。すると、その子は「そっか。防災か…」と言っていました。
ここで、時間になり、授業は終わってしまいましたが、ここからもう少し話し合えば、このグループは更に深まっただろうなと思います。真剣に考えた上で他の人や他のグループと交流ことは、自分にない考え方や見方を発見するために大事だと感じました。
また、「学び合い」についてもっと勉強したいと思いました。玉置先生は、研修会で、佐藤学さんの「学び合い」について取り上げられました。グループ活動は、四人の意見をまとめるためのものではなく、四人という少ない人数の前で話すためのものだとおっしゃっています。クラス全員の前で話すことは勇気がいりますが、四人の前であれば気楽に話すことができるでしょう。これをどのように授業へ取り入れていけば良いか詳しく学んでいきたいです。
玉置先生、山本先生、渋川小学校の先生方ありがとうございました。(北神)