研究室日記

1月29日 犬山市立犬山中学校での学び(尾崎)

公開日
2025/02/15
更新日
2025/02/15

学生の学び

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 こんにちは!10期生の尾崎勇吾です。今回は1月29日に犬山市立犬山中学校にて行われた授業観察、協議会から学んだことを記事にしていきます。


 この日は1年生の国語「少年の日の思い出」と2年生の道徳「二人の弟子」を観察させて頂きました。


 どちらの授業も1時間のうち半分ずつの観察でしたが、とても良い学びを得ることができました。まず、国語では登場人物を多角的な視点から読み取るという活動をタブレットを使って行っていました。ここでは物語の主人公である「僕」の人物像や考えを、「エーミール」の視点に書き換えることで、広い視野をもって学習に取り組めるようになることをねらいとしているのだと感じました。この活動を行うにあたって、タブレットに自分の考えや意見を書き、それを3.4人のグループ内で回し読みして評価ポイントを書くという取り組みを中心に行っていました。こうすることで、自分以外の考えを知ることが出来るし、他の人の評価を見ることで、自分も近い考えをもっているという自己の思考の再確認ができると思いました。また、「エーミール」の視点に書き換えて感じたこと、「エーミール」に対する共感尺度を六角形の図に表すことで、考えの可視化が出来るようになっていて、見てすぐに自他の考えがわかるようにしている点はとても良い工夫だと感じました。


 道徳の授業では、意図的指名について改めて重要性を感じました。この授業は登場人物の心情を考える活動が中心となっていました。その活動の中で、黒板にネームプレートと自分の考えを書くことで学級全体に共有することが出来ていました。また、黒板に具体的な考えを書くことが出来なかったけれど、授業において大切な意見、貴重な意見を意図的指名で引き出すことでより多くの考えを全体で共有することが出来ていました。また、その時に出た意見についてもう一度全体に返す、佐藤暁先生の「一往復半の技術」を自然に使っていて、子どもがさらに思考を追随することが出来ていました。


 授業後には、国語の協議会に参加させて頂きました。中でも特に、授業のテンポについての話題はとても良い学びとなりました。授業の中には、話し合う時間と個人で考える時間があります。その時間の比率を工夫しないとテンポが一定となってしまうというものでした。個人で考える時間はとても大切であり、子どもの学びはその時間の中にあると思います。教育実習でも考える時間を大切に授業を構築していました。ですが、考える時間だけでなく、それを共有する時間、話し合う時間もすごく大切であると改めて学びました。考えさせようと思いすぎるとそれを出力する場面が減ってしまい、授業が同じような進み方をしてしまいます。そうすると飽きてしまう子どももいると思うし、思考が止まってしまう子どももいます。そのような子どもがいることも踏まえて、考える時間と話し合う時間のバランスをよく考えることが大切だと強く感じました。今回見た2つの授業は、現場に出てからもすごく役に立つテクニックが多くありました。この学びを活かして、今後も授業づくりについて深く考えていきます!(尾崎)