グーグル地図に家庭訪問先 うっかり公開
- 公開日
- 2009/05/09
- 更新日
- 2009/05/17
お役立ち情報
インターネットの検索大手「グーグル」の無料地図サービスで、家庭訪問先の児童・生徒の住所や氏名がだれでも閲覧できるケースが、先月から相次いでいる。昨秋、この問題が表面化した際、文部科学省は都道府県教委に注意を呼びかけていたが、家庭訪問の季節を迎え、学校の先生が不用意に作成したらしい。
問題が起きているのはグーグルマップの「マイマップ」と呼ばれる機能上。確認できただけでも、徳島県の市立中学校の生徒31人分、鹿児島県内の県立高校の生徒約30人分、宮崎県の県立高校の生徒15人分のそれぞれ氏名(一部名字)と住所を、ネット上でだれでも見ることが出来た(いずれも現在は出来ない)。
徳島では中学校の教諭が「家庭訪問」と名付けて行き先を記した地図を作成。教育委員会が昨年11月、個人情報の適切な管理を指示していたが、徹底されていなかった。宮崎では高校の担任が家庭訪問のために先月作成。学校側によると、担任は「作った本人しか(地図を)見られないと思った」と話した。鹿児島も「操作に不慣れな先生が使っていた」(県教委)という。
マイマップでは地図の上に利用者が目印やメモを書き込み、保存しておけるが、初期設定はだれでも閲覧できる「一般公開」。本人と地図のURL(ネット上の住所)を共有した人しか見られないようにするには、自分でマップ上で「限定公開」を選び、保存する必要がある。後からこの操作をしても、ネットに流れた情報を手がかりに検索・閲覧できる場合があり、グーグル日本法人の広報担当者は、不適切な情報の場合は削除を申請するよう勧めている。(松村北斗)
【転載】asahi.comより