【豊橋・章南中】「情報モラルを身につけ、自分の生活に生かしていこう」
- 公開日
- 2011/12/19
- 更新日
- 2011/12/19
愛知1200校の取り組み
〜 携帯電話の模擬体験を通して 〜
1 ねらいと方法
(1)実践のねらい
近年、ネットを介したトラブルが続発している。その背景にはネット社会の匿名性や機密性があり、安易な利用や無責任な情報発信が原因にあげられている。
本校1年生の8割程度の生徒たちは、インターネットを家庭でも行う環境が整っている。しかし、インターネットの使用頻度が少ない生徒や利用に消極的な生徒もおり、大きな問題に直面していない実態がある。さらに、現在のところ、携帯電話を持っている生徒は1割程度であるので、便利な点と問題になっている点を知らない生徒がほとんどである。
それだけに、今後、携帯電話を持つようになったり、インターネットの使用頻度が高くなってくると、ネット被害に遭う可能性がある。そこで、1年の技術科の授業で、CP室において、ネチケットを学ぶソフトを使用し、携帯電話の疑似体験をさせ、便利さとトラブルの解決方法を考えさせた。
(2)実践の方法
授業の導入で、携帯電話の使用経験や考え方を確認し、本時の課題をイラスト入りの画面で示し、しっかり目的をつかませる。また、生徒が活動でつまずかないように、手順や注意点を電子黒板に示しておく。さらに、生徒が発表する際には、ワークシートの内容を電子黒板に映しながら行うようにする。
2 実践(学習過程と生徒の感想)
(1)携帯電話の便利なところと困ることを考えさせる。
(2)本時の課題を電子黒板で生徒に示す。
「携帯電話の模擬体験を行い、問題点を見つけ、対処方法を調べよう」
(3)携帯電話の模擬体験(ネット、サイト、プロフ)を行う。
・電子黒板で手順を確認し、各自で学習を進める。
(4)自分が調べた問題の対処方法を電子黒板に示しながら、発表を行い、意見交換を行う。
・無料という言葉を安易に信じず、有料になる段階があることを頭に置いて、慎重に進める。
・言葉巧みに聞いてくるが、絶対に住所などの個人情報は入力しない。
・ネットで他人とやりとりする場合、なりすましの存在を意識して、個人情報は安易に出さない。
(5)授業の感想を書く。生徒たちの授業の内容面での感想には、次のようなものがあった。
・携帯電話を持っていないので、模擬体験でいろいろな利用方法があることがわかった。
・無料という言葉にだまされて、ついつい自分の住所や電話番号を知らせてしまわないようにしたい。
・プロフを持つときは、情報発信者として、正しい知識をもち、責任もって行わないといけない。
・ネットで知らない人とやりとりするときは、用心深く行い、親にきちんと話しておかないといけない。
3 成果と今後の課題
今回の授業では、模擬体験により、情報化社会の光と影の部分をとらえさせ、携帯電話を持っている生徒は、学習したことを生かし安全に有効に使用していこうという気持ちになることができた。また、持っていない生徒は、今後持つまでに、適切な使い方をきちんと調べておこうと考えるようになった。
今後さらに、今回、未解決であった内容や新たな問題を考えていく場をつくり、意識を高めさせていきたい。