【安城・安城南中】資料を生かし、校内に広める情報モラル教育
- 公開日
- 2012/02/15
- 更新日
- 2012/02/15
愛知1200校の取り組み
1 実践1(2年)
(1)扱った情報モラルの内容と参考にした資料
技術の「情報とコンピュータ」の領域で情報モラルを取り扱った。技・家ハンドブック(技術分野)に載っている資料を用い「著作権の保護」について学習をした。
「著作権」という言葉を聞いたことのある生徒は多かったが、実際どんなものが著作物になり、「著作権」とは、一体何かわからない生徒は多くいた。普段の生活の中でありそうな問題提示をした。
例題1 レンタル屋でCDを借りて、iPOTやオーディオに入れることはいい?
例題2 CDをダビングすることはいいの?
例題3 ダビングしたCDを友達にあげてもいいの?
例題4 友達がダビングしたCDを350円で売ってくれるそうです。買ってもいいのかな。
多くの生徒が、このような経験があったり、これから経験しそうなことであったりしたので、著作権の問題を身近にとらえることができた。また、人権のプライバシー、個人情報の保護、著作権の保護、情報の信頼性、不正侵入、コンピュータウイルス等を取り扱う学習を行った。
(2)授業の様子と生徒の感想
著作権の学習では、実際に裁判にもなった「ドラえもんの最終回」を出し、勝手に物語を作ること、インターネットに掲載することの問題点を考えた。生徒の多くは大好きなアニメの最終回に興味がある。興味があるから、違法なページを閲覧してしまう落とし穴について学び、情報の信ぴょう性について、考えていくことができた。
また、最近問題になっている海賊版のCD、DVDゲームなどについても考える機会を設定した。大好きなCDが定価よりもだいぶ安く買える、でも、それは違法であることを話し合った。海賊版を購入することは自分の好きなアーティストにも迷惑になるということを理解した。この問題でも、自分の興味本意な行動や個人の利益だけを求める怖さを学ぶことができた。また、情報モラルについては、まず個人が問題意識を高めていく必要があると感じた。
<生徒の感想>
私は音楽が好きで、よく聞きます。著作権の話を聞いているとき、自分のやっていることはいいことなのか、悪いことなのかどきどきしました。いくらお金が安くても海賊版を買うと、自分の大好きなアーティストが困ることがわかりました。私自身もモラルをもって、CDを聞いたり、映画を見たりして楽しみたいです。著作権の問題がこんなにも私たちの身近な問題になっていることがよくわかりました。これからも被害者にも加害者にもならないようにしたいです。
2 実践2(3年の実践)
(1)扱った情報モラルの内容と参考にした資料
学年で携帯電話によるトラブルがあった。そこで、技術の授業で利用しているハンドブックを用いて、携帯電話のマナーについて授業を行った。
(2)授業の様子と生徒の感想
3年生になると生徒の多くは携帯電話を持っていたり、インターネットを利用することがあったりと、情報モラルがより身近なものになる。チェーンメールやメールでのひぼう・中傷などの携帯電話に関するトラブルに巻き込まれてしまった生徒もいた。中にはチェーンメールが来たら次に送らなければいけないと思っている生徒もいた。具体的な対処方法として、チェーンメールがきたら友達に送らない、無視するという例を出し、その対応方法を考える場も必要だと感じた。
今後、長期休業のあとや学年が変わると、よりいっそう携帯電話を所有する生徒の割合が増えてくると思われる。現在、携帯を持っていない生徒も自分が持つつもりで、今回の携帯電話のマナーについて考えることができた。
<生徒の感想>
僕は携帯電話を持っています。宿題の範囲がわからない時や部活の連絡を聞きそびれた時はとても便利です。でも、寝ているときにメールが来て、起きてしまったり、チェーンメールがきたりと嫌な時もあります。携帯電話をもっていると便利な時と悪い時があります。でも、これからも携帯を使っていきたいので、相手の立場になって上手に携帯を使っていきたいです。
【安城・安城南中】資料