UD2 4月の算数授業で「やってはいけない発問」
- 公開日
- 2014/04/16
- 更新日
- 2014/06/21
授業のユニバーサルデザイン
ユニバーサルデザイン2
どの子も「わかる」「できる」という観点からいえば、
4月当初の算数授業は、どうすればよいか。
子どもは、期待に胸をふくらませている。
内容に対しての期待、教師の指導に対する期待がある。
授業の自力解決のあと、練り上げの場面で「この3つの考えでどれが一番簡単かな」と。
この瞬間、子どもたちは固まった。
どれが良いのかを考えることに固まった。
Aの考え、Bの考え、Cの考えの選択を迫られた。
ある子どもは「Aがよいと答えた」。
でも、教師は「うーむ、先生はBだと思う」と切り返した。
また、子どもたちは固まった。
なぜ、固まったのか、自分の考えを発表しても、他の子どもとの比較にさらされるのだと思ったからである。
あげくのはては、切り捨てられる。つまり、否定する教育である。
子どもの「心」を固まらせるような授業は、どの子も「わかりたい」「できるようになりたい」という精神からはほど遠い。
まずは、考えを思いつき、発表したことをほめたい。
4月の時期は、なんでも意見が発表できる雰囲気をつくることが大事である。
多様な考えを発表させたら、それらの価値の比較は慎むべきである。
むしろどの考えにも価値があるとことを示すことである。
それが教師の優しさである。
私ならば、ぞれぞれの良さを価値づけて終わりとしたい。
または、それらの共通性を見いださせるようにしたい。
前の学年まで発表しなかった子どもの「心」を解放し、何でも言える空気にしたい。
子どもが真剣に考えた意見を安易につぶさないことである。
そのためには、「なるほど・・・と考えたんだね」「そうだね。」と共感していくことであ。(意味づけ復唱法)
4月にこの空気を作れないと、正解だけがでる授業となる。もっというと、教師の求める正解だけの授業となる。
もちろん授業規律まで壊す雑音に同調する必要はない。
子どもは、教師の応答の姿勢を見ている。
優しさを表現していってほしい。