2024年常磐小6年算数 足場づくりのためグループ学習
- 公開日
- 2024/06/23
- 更新日
- 2024/06/23
授業事例
2024年6月21日 岡崎市立常磐小学校6年2学級の算数の授業参観・助言をしました。常磐小学校には2021年度から継続して毎年関わらせていただいています。
1組と2組の授業者はどちらも協同の意識や対話のスキル,話し合いの進め方の指導に慣れており,児童達も4年生から継続して協同解決型のグループ学習(チーム学習)を行ってきています。こうした背景を踏まえ,今回2つの学級に,指導過程に「足場づくりのグループ学習」を位置づけた授業をしていただきました。
学習内容は単元「場合を順序よく整理して」の第1時でした。4つのチームの対戦の組み合わせを,図や表を用いて重なりや落ちなく調べる方法を学ぶ学習でした。教科書には4つの方法が示されています。これらを個人解決で見出し,それをグループで練るという授業展開もありますが,それは時間がかかり,全体交流が難しいものとなります。そこで,教師が教科書に示されているに4つの方法を提示し,どういう調べ方をしているかグループで話し合い理解を図る活動を位置づけました。これが足場づくりのグループ学習です。上段の写真は4つの方法を話し合っている様子です。
グループの話し合いでは理解が不十分な点があります。そのために全体交流の場を設け学級全体で理解共有を図りました。この場合の全体交流は教師が意図的に示したグループが説明し,教師が補足説明をするようにしました。下段の写真が全体交流の様子です。
こうした足場づくりを行ってから,児童は問題2(適用問題)を個人解決し,さらにグループで互いの解決を確認・修正し合いました。
問題理解→課題の理解→足場づくりのグループ学習・全体交流・教師の説明→問題2の個人解決・グループ学習・全体での確認→まとめという流れを行うことができました。
2つの学級が同じ指導案で授業を行いましたが,どちらの学級もグループ学習が機能し,児童の理解が図られ,スムーズに授業が展開されました。児童が身に付けているスキルの高さ,思考・表現の高さが分かりました。また,二人の教師はどちらも経験の浅い教員ですが授業力が向上していると感じました。