研究室日記

2月6日味岡小学校での学び(葛山・中西)

公開日
2020/02/18
更新日
2020/02/18

学生の学び

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 こんにちは!準ゼミ生として特別に参加させていただきました!教育学部3年の葛山といいます。今回は味岡小学校での指導助言についての学びを書かせていただきます。

 授業を1つ1つ見させていただく中で驚いたのは、タブレットPCやディスプレイを使った授業がいたるところで行われているということです。1人1台のPC設置がすぐそこの時代まで近づいているのだということの実感が湧きました。この意識を3年生最後に持つことができたのはとてもよかったと思いました。

 今回、提案授業を2つ見せていただきました。特に印象に残った1年生の算数の授業について書いていきます。授業は、100円でチョコ(20円)、アメ(30円)、グミ(40円)、ビスケット(50円)を好きな組み合わせで買うというものでした。この授業で、私が授業者の白井先生の真似をしたいと思ったところは、児童の発言を掘り下げていたところです。

 白井先生の「いくらお金はありましたか?」という問いに対して「10枚!」という児童の声が聞こえました。それに対して「違うよ!」という別の児童の声も聞こえます。そうすると白井先生は「何が10枚?」と質問されました。児童は「10円玉が10枚!」と答えます。その後に白井先生が「他の言い方した人?」と問い、「10円玉全部あわせて100円」と児童が答えました。「どっちが合ってるの?」と白井先生。「どっちも合ってるけどお金に関係するときは100円がいい」と、最後に結論が児童から出ました。

 私はこれを見ていてびっくりしてしまいました。正確には白井先生の授業を見てメモを取り、それを見返していたときに気づきました。何に驚いたかというと、子どもの発言で結論までたどり着いているということです。ここで白井先生が行ったのは3つです。
 「『10枚!』の主語を補う」「『違うよ!』という児童の言葉の何が『違う』のかを明らかにする質問をする」「最初の問いに対して、考え方(10円が10枚もしくは100円)の統一を促す質問をする」の3つです。
 
 私は教育実習で小学校1年生を担当していました。児童の発言だけで1つの問いを結論まで持っていくことの難しさを実感していました。それをこのような形で導いているのを見て、自分にも生かしていきたいと感じました。
 
 また、2つの提案授業の反省として玉置先生がおっしゃっていたことを自分なりに解釈しました。それは「ゴールの設定」と「優先順位は線分図→関係図」の2点でした。

 「授業の最後に子どもになってほしい姿はなんだ」と自分に問いかけながら授業をすることが重要だと学びました。100円を使って買い物をするということは100円を使い切るということではありません。買い物をして余ったおつりも100円を構成する要素として教える必要があります。子どもの最終地点を意識して授業を作ることの大切さを知りました。

 見せていただいた2つ目の授業では、児童が線分図と関係図を、タブレットPCを用いて描いていました。線分図と関係図を授業で両方用いるのであれば、線分図で倍数の「関係」がどうなっているのか把握し、関係図でその「関係」を表すことが適切です。ただ「図で書いてみて!」というだけではよくない。図の書き方を指定するだけでは不十分。大切なのは、人の思考の流れを考えてどの図を書くことが適切なのか理解した上で、適切な図の、書き方を提示することだと学びました。

 毎回毎回新しい発見ばかりで、特別に参加させていただいてることに感謝しかありません。玉置先生はじめ味岡小学校校長先生、白井先生、菅原先生ならびに先生方、貴重な経験を本当にありがとうこざいました。(葛山)


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 こんにちは。5期生の中西です。2月6日の味岡小学校での学びを書かせていただきます。

 今回の味岡小学校での授業を見させていただいて感じたことは「授業規律」についてです。授業中に他ごとをしないで先生の話をしっかり聞いている姿や自然とつぶやきが子どもの口からでてくる姿が印象的でした。味岡小学校では授業規律が全クラスでしっかりしていました。昨年の今頃に初めて味岡小学校の授業を見させていただいたときは、授業規律がしっかりしているのは当たり前のことなんだなと思っていたのですが、いざ教育実習で自分が授業を行ってみると、クラス全員の子どもが集中して取り組むことの難しさを感じました。授業規律はすぐに身につくものではなく、先生の日頃の指導によって身につくものだと思います。学び合いで有名な味岡小学校は学び合いができる環境、つまり授業規律がしっかりとしていることが前提に行われているということを学びました。

 教材研究や指導案を作成していくなかで最も大切なことは、「この授業が上手くいったら、子どもからどんなことを言わせたいか」を意識することだと玉置先生のお話から学びました。これを意識していくと、どんな問い掛けや発問が必要か、どんな活動を取り入れていくかなど、よりねらいに迫る授業を行っていくことができます。教師が逆思考で授業を考え組み立てていくことが、子どもたちにとってより深い学びにつながるとしりました。

 今回もたくさんの学びを得ることができました。このような学びの場を与えてくださった玉置先生はじめ味岡小学校の先生方、ありがとうございました。(中西)