i-モラル日記

【蒲郡・形原中】自作資料による情報モラル(道徳)

公開日
2012/03/02
更新日
2012/03/02

愛知1200校の取り組み

<授業の様子>
 過去掲示板に自分の写真が無断で掲載されたり、メールで悪口を書かれたことがあるA男。やはり資料を読んで、「転送すべきでない」立場で発言した。他にも多くの生徒が同様な立場で意見を出した。
 途中B子の「(メールで命を救うことは)友だちを救うことではない。悪い人が「自分は悪い人」とは言わない。それを信じて転送するべきではない」の発言にメールを出した相手の様子を考える兆しが見えだした。生徒たちは次第に資料から登場人物の心理を探りはじめた。A男の発言はメールを出すことで「(自分の)信頼を失ってしまう」とその危険性を自分の経験に結びつけ、発言したように思われる。
 C男は命に関わる内容に重点を置き、話し合いに参加した。「いたずらメールと決めつけている。一度考え直した方がいい」の発言に対し、A男は「人を助けるならやっぱりメールじゃなくて呼びかけをするとか自分の顔を出して呼びかけないと信じてもらえない。メールより他のやり方がある」と内容の信頼性を別のかたちで伝えることを訴えた。後半での話し合いは、内容を疑ってかかるだけではなく、信頼できる内容をいかに伝えるか、その難しさを考えることにもなった。

<成果と今後の課題>
 授業後B子は「メールや携帯は使わないけど、友だちの話を聞いていて、よい部分と危ない部分がはっきり分かった。それにしてもみんないろいろ考えていて、聞いていてもおもしろかった」と本時の思いを話してくれた。週1時間の道徳の授業を生徒たちは「知的な楽しさ」ととらえだしている。
 情報モラル問題に関連した資料を自作し、実践した今回の取り組みから、やはり「危険回避」や情報社会における「正しい判断力や望ましい態度の育成」は、単に指導的なものだけではなく、生徒の内面から育てていく必要性を感じた。そういった意味でこの教材は意味のあるものだと考える。

【蒲郡・形原中】資料1

【蒲郡・形原中】資料2