11月福岡小算数
- 公開日
- 2023/12/22
- 更新日
- 2023/12/22
授業事例
11月24日、岡崎市立福岡小学校3年算数の授業を参観・助言しました。
この日の授業は「式と計算」第1時で、ジュース6本とみかん6個を合わせた代金を求める式を2通り(別々に求める式、組にして求める式)つくり、その考え方を理解する授業でした。
同学級の授業を助言するのはこの日が2回目でした。1回目はチーム学習に対する意識付けと対話のスキルや話し合いの進め方を児童に助言しました。
今回の授業では、チーム学習の状況がかなり進歩していました。個人解決後にチームで互いの状況を見比べ、どう考えたのか、まず聴くことができており、相手の意見をよく聴いたうえで「私も〇さんと同じで…」「私は△さんと…が違って」と比べながら話し合いを進める姿がありました。また、チーム内にわからない子がいると、「…まではわかる?」と聴き手の理解を確認しながら説明を行う姿がありました。
写真のチームは、一人の児童がホワイトボードを片手に説明し、それをメンバー全員が聴いている様子です。説明をしている児童は、個人解決では十分に解答を導くことができていませんでした。しかし、メンバーの説明を聴き、自分なりに理解できました。そして、今度は、自分から他のメンバーに説明し、正しく説明できるのか聴いてもらっている様子です。聴いているメンバーは「いいよ」「あってるよ」と声をかけ支援をしています。
このように、チームのメンバー全員が理解できることをチーム学習の目的・目標として取り組んでいます。説明者はわからない子の理解状況に応じて説明することで自分自身の理解を深め、聴き手は理解できたことを相手に説明してみることで、自分が正しく理解しているのかメタ認知を働かせて理解を図るといった活動がなされています。
授業では、見通しをもたせる場面で、図と操作活動をさせながら見通しについてチームで話しあわせました。その結果、個人解決では、組をつくって代金を求めるという3年生にとっては難しい解法に気づき、ほとんどの児童が式をつくることができていました。
チーム学習では、別々に求める解法と組をつくる解法の考え方をよりよく説明するための話し合いがなされ、全体交流では考え方のよさにふれる話し合いがなされました。
チーム学習の効果が発揮された良い授業でした。今回、児童に助言したのは相互指名を活用した「繋ぐ発言」の仕方でした。次回1月の授業では、児童の相互指名によって話し合いが深まることを目指しています。