研究会日記

【フォーラム2017】午前の部・テーマ1

公開日
2017/02/24
更新日
2017/02/24

活動記録

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午前の部「愛される学校づくり”公開”研究会」

愛される学校づくり研究会では、今年度「カリキュラム・マネジメント」を大きなテーマとして研究を進めてきました。

ご承知のように、つい先日、次期学習指導要領案が発表されました。

その中で、以下の3つの改訂のポイントが示されました。

・新しい時代に必要となる資質・能力の育成と、学習評価の充実
・新しい時代に必要となる資質・能力を踏まえた教科・科目等の新設や目標・内容の見直し
・「主体的・対話的で深い学び」の視点からの学習過程の改善

これらのポイントの考え方の中心となるのが「社会に開かれた教育課程」です。
そしてこれを実現するために、各学校における「カリキュラム・マネジメント」の実現が求められています。

研究会には学校管理職の会員が多いこともあり、次期学習指導要領については、継続して議論を重ねてきました。
中教審の委員を務める会員から随時情報提供を受けながら、率直な意見交流をしてきましたが、「わかりにくい」「うまく機能させられるか不安」「何をやったらよいのかわからない」といった疑問もわいてきました。

そこで、「フォーラムで提案して皆さんと一緒に考えよう」となり、「カリキュラム・マネジメント」を大きなテーマとし、その中でも会員の課題意識の高い4つの分野に絞って提案することになりました。

それぞれのテーマでどのような提案がされたのか、順次「まとめ」を掲載します。

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テーマ1:教育課程を軸とした学校づくり

そもそも「カリキュラム・マネジメントで、求められていることがわからない」という学校関係者がたくさんいる現状を踏まえて、具体的にどのようなことなのか?これまでとはどう違うのか?どのように取り組めばよいのか?といった観点で考えました。

冒頭から「これからは、言われたとおりにやればいい…と思っている校長は、今度こそ退場してもらわなければならない!」という刺激的な発言があり、各学校が真剣に「社会に開かれた教育課程」にすることを考える必要性を感じました。

これまでも「教育課程」については、学校が決めて実施するものとして存在していましたし、教育課程に沿った教育が行われてきたはずです。
しかしここで改めて言及されている、ということは、形骸化してしまい、それほど機能していないのではないか…ということが、暗に示されていると捉えることもできます。

ではどうすればいいの?という現場の悲鳴が聞こえてくるようですね。

登壇者からは「まずは現状の把握をしっかりやって、必要なものを厳選して、実践可能な形に組み立てることが大事」という意見が出されました。
その上で「教科書に載らない部分(学習規律などのしつけの部分や、話し合い活動のような協同学習など)もがんばらないといけない」という見方も提示されました。

また、現場の関心が高い「評価」についても、「外から見ると、学校の中で、どのような目的で、何が行われているのかがわかりにくい」という指摘もされました。
「社会に開かれた教育課程」にするためには、外部からの評価も念頭に置く必要があります。
従来の「学校評価」の結果を、もっと教育課程に反映させることも必要ですね。
そのためには「小刻みな評価」を行うことや、評価しやすい具体的な目標を立てること。そして、学校の情報をタイムリーに地域など外部に出すことなど、具体的な意見も出されました。

さらに、行政との連携についても話題になりました。
今はインターネットを通じて、近隣の学校はもちろんのこと、全国の学校の情報はHPですぐに検索できます。
保護者や地域の人がそうした情報を使って「学校くらべ」をしている現状を受け止め、お互いに良いところは取り入れるような柔軟さも必要になりますね。
教育委員会は、地域全体を見渡す視点を持って、学校との連携を図ってもらいたいという意見に共感しました。