研究室日記

中学校教育実習から学んだこと(松野)

公開日
2024/11/29
更新日
2024/11/29

学生の学び

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 こんにちは!10期生の松野です。10月28日から11月22日までの4週間、中学校実習に行きました。今回は実習での学びを記事に書かせていただきます。


 私は4週間の実習を通して、一人ひとりに合った声をかけることの大切さや子どもが話す機会を多くすること、板書や発問を工夫することなど、実際に子どもと関わったり授業を行ったりすることでしか学ぶことができない、多くのことを学ぶことができました。


 まずは、一人ひとりに合った声をかけることについてです。実習では様々なクラスの数学の授業を観察させていただき、机間指導する中で「ここは何度になる?」「ここと同じ大きさの角はどこ?」などと平行線の錯角を利用することができるように声をかけましたが、難しく感じる様子が見られました。しかし、「ここの錯角見つけられる?何度になりそう?」などと2段階に分けて声をかけることで生徒の理解につながり、解くことができていました。私は机間指導の中での生徒との関わりを通して、生徒一人ひとりの理解や実態を把握し、一人ひとりに合った声をかけることが大切だと実感しました。

 机間指導する際には、まずはつまずきやすい子どもを中心に声をかけ、一人ひとりの実態を把握して価値付けすることが大切だと学びました。そうすることで、ほめられた生徒は「仲間にも伝えたい」と感じてペア交流が始まったり、さらに考えようとする意欲につながったりすると学びました。


 次に、授業を工夫することについてです。授業実習を通して板書や発問、授業展開を工夫することで子どもたちの思考や学びに対する意欲などにもつながると実感しました。

 例えば、前回までに学習した重要な性質や生徒の発言を板書に残し、図も提示することで板書を見ながら一つ一つ確認して問いを考える生徒がいました。板書を工夫したり明確な指示や発問をしたりすることで、視覚的に考えることができ、子どもたちが自ら思考したり一人ひとりの問題解決につなげたりすることができるため、子どもたちの実態なども考えて一人ひとりの理解につなげられるように板書計画や授業づくりを工夫することが大切だと強く思いました。

 一人の考えを全体に共有する際には、ただ仲間の説明を聞くだけでは生徒の理解につながりにくいため、一度一人ひとりに図を送るなどして個人で考える時間を取ってから仲間の説明を聞いたり、一人の生徒が発言したことをもう一度子ども同士で確認し合ったりするなど、子ども自身が考えたり話したりする機会をつくることで一部の生徒だけでなく、全体の理解へとつながっていくと学びました。


 最初から全体をつなぐのではなく、個人、一人ひとりと関わる時間を大切にして「個でつないで全体をつなぐ」ことがより良い学級をつくるために大切なことだと学びました。生徒一人ひとりを理解していない状態で全体をつなごうとしても学級はまとまりませんが、生徒一人ひとりと関わる時間を大切にして、一人ひとりの特性を理解した上で子ども同士をつなぐことで、つながりが全体へと広がり、生徒一人ひとりの成長、学級の成長へとつながっていくと学びました。


 このように、子どもたち一人ひとりの表情や様子などを確認し、子どもたちから考えを引き出したり子どもの理解を深めたりと子どもたちが成長できるように一人ひとりの実態に応じた声をかけていきたいと思います。一人の生徒が発言して終わるのではなく、もう一度子どもたちに返して自分の言葉で説明する機会をつくるなど、子どもが考える時間、子ども同士で話し合う時間を多くつくり、一人ひとりの成長、全体の理解へとつなげられる授業をつくっていきたいと思います。そして、子どもたちとの関わりを大切にして一人ひとりの良さや特性を把握し、学び合いや話し合い、価値付けなど子どもたちをつなぐことでより良い学級をつくっていきたいと思います。


 4週間という短い期間の中でも子どもとの関わりや授業観察、授業実習を通して、机間指導での声かけや発問を工夫することにより、子どもたちが自ら学びに向かい、考える姿などを見て、やりがいや一人ひとりの子どもの良さ、学級の成長を感じる瞬間が多くあり、教師になりたいという気持ちがさらに高まる実習となりました。


 他にもここには書ききることができないほどの多くの学びを得ることができました。今回学んだことを生かし、さらにレベルアップし、子どもたち一人ひとりや学級を成長させることができる教員になれるようにもっと学び続けたいと思います。(松野)