研究室日記

1月22日稲沢市算数・数学教育研究会での学び(松野)

公開日
2025/02/03
更新日
2025/02/03

学生の学び

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 こんにちは!10期生の松野です。今回は1月22日に参加させていただいた玉置先生による稲沢市算数・数学教育研究会での学びを記事に書かせていただきます。


 今回は「『個別最適な学びと協働的な学び』を意識して行う日常的な算数・数学授業の在り方」という演題でご講演していただき、自己選択する機会をつくることの大切さや教科書の活用の仕方、授業技術など、多くのことを学ばせていただきました。


 まずは個別最適な学びについてです。教師が学習を提供するのではなく、子ども自身が振り返りから「調べたい」という気持ちを起こして自分の学びを見取り、自分で自己調整していくことができるように、自己選択する機会や自分で自分の学びをコントロールする場面をつくることが大切だと学びました。例えば、「何ページの○番をやりましょう」と教師が決めて指示をするのではなく、「5分間あるから自分が一番大事だと思う問題をやりましょう」などと声をかけ、子どもに自分で自分の学びを選択する機会をつくることが大切だと学びました。予測困難な社会を生きていく力を育むために自己選択する場面をつくると同時に、子どもたちにも自由進度学習を行う理由などを伝え、できた子どもを価値付けして全体へと広げていきたいと思います。


 次に日常的な算数・数学授業についてです。算数・数学は問題を解ければ良いのではなく、考えることや学ぶことの楽しさ、数学の面白さを感じられるように教科書を上手に活用することが大切だと学びました。


 授業の中で子どもたちからすべての考え方を出すことは難しいですが、教科書に記載されている記述を意図的に使うことで、特定の子どもだけの考えではなく、学級全体の子どもの考えをもとにした授業をつくっていくことにつながると学びました。教科書に記載されている吹き出しなどには、教室では生まれない発想もあるため、子どもから出てこない場合は、「これってどういうことなの?」「○○さんはどんなことを考えているのだろう」などと子どもに聞き、考えさせたり、教科書にある挿し絵を用いたりすることで、子どもにとっても分かりやすく、考えを引き出しやすくなり、発想がある子ども、できる子どもだけでなく、一人ひとりが考えることができ、学級全体の理解へとつながっていくと学びました。また、教科書のQRコンテンツを無音で見せ、何をしているのかを子どもに考えさせることで理解につながると学びました。


 最後に授業技術についてです。授業での傍観者を作らないために、○✕方式を取り入れたり、表情発言やエレベータトークをさせ、外化する機会をつくったりすることが大切だと学びました。「外化」の方法は、発言することや書くことだけではなく、挙手をしないといけないわけではないため、分かった人は笑顔、分からない人は困った顔をするなどと、表情で発言する機会もつくることで、言葉にすることが難しい子どもも思いを伝えることができ、子ども理解にもつながると学びました。また、これまでの学びを相手に話す、エレベータトークの機会をつくることで、自分の考えや理解を言葉で表すことができるため、学びが深まり、理解につながると学びました。実際に講演中に体験させていただき、自分自身で学びをもう一度振り返るため、理解につながると同時に、相手の話も聴くため、さらに学びが深まると実感しました。


 このように、自己選択をする機会や教科書をもとに考える場面、自分の考えや理解を表現する機会をつくることで、生きる力や考える力などの様々な力を育むことにつながるため、発問や声のかけ方、教科書の使い方を工夫して授業をつくっていきたいと思います。教師が分かっていると思って何気に使っている言葉は子どもにとって分からないこともたくさんあるため、常に子どもの気持ちになって考えたり、教師が説明するのではなく、教科書を見ながら子どもに追究させたりし、子どもの学びにつなげていきたいと思います。貴重なお話と学びの機会をつくってくださりありがとうございました。(松野)