学校日記

0926 1年音楽 博物館見学

公開日
2023/09/27
更新日
2023/09/27

お知らせ

昨日はアップできなくてすみません。

1年音楽で、ソーラン節の学習のため、仙法志にある利尻町博物館を訪れました。音楽と地域の歴史、教科横断的な深い学びとなりました。
教科担任の先生からレポートでお伝えします。


「ヤ—レンソーランソーラン」でおなじみ北海道民謡ソーラン節。
9月26日(火)2,3時間目、1年生が旧仙法志中学校校舎での講義と、博物館見学を通し、ソーラン節の生まれた背景やニシン漁の歴史を学びました。

講義の柱は3つ。
1.ニシン漁がおこなわれたのはいつ頃か。
2.ニシンはどのようにして獲るのか。
3.何のためにニシンを漁獲したのか。
です。

利尻町立博物館の学芸員である佐藤雅彦先生が講師として、生徒たちへニシン漁の歴史を紐解いてくださりました。

利尻島には、1800年代後半から出稼ぎ漁業者によってニシン漁が行われたといわれています。利尻礼文は北海道のほかの南部地域と比較すると、漁獲量が安定していたそうです。明治時代はさらなる出稼ぎ民が来島し、集落が形成されるに至ったとのこと。
ニシン漁の獲り方の部分では、労働歌であるソーラン節がどのように生まれたか、歌や掛け声の音も交えて紹介してくださいました。
ニシンの使われ方の場面では、「食料」「肥料」「油」の3択クイズで興味をひきつける内容となっていました。ニシンは「食べる」ためではなく、蚕の生産のために、肥料として主に使われていたことも知ることができました。

ニシン漁の衰退については、製糸業と肥料の生産が密接に関わり、生徒の一人は講義の後、「神様が操作したのかな・・・」とつぶやいていました。文化も音楽も歴史もつながっているのですね。

講義の後半では、昭和20年代に撮影された数の子干しの写真が映し出されました。
作業を終え、たくさんの数の子を干す人々の笑顔。
生徒たちは、昆布干しの風景に重ね、漁業に携わる人々の大変とともに、利尻島にある海の恵みに携わる価値を見出せたようです。

その後、博物館見学を通して、ニシン番屋を復元したジオラマや道具を見学。

「ソーラン節」を通して、ニシン漁と利尻町の関わりについて考える貴重な機会となりました。

〜生徒の感想〜
・ニシンの獲り方を詳しく知ることができて、良かったです。講義の後、博物館で実際の資料から様子を見ることができたので、理解が深まりました。良い経験になりました。
・昔もとても大きな船があったんだなぁと思いました。明治くらいの昔の写真も見れてうれしかったです。
・はじめてニシン漁のことを知りました。実際にソーラン節のもとになる声も聴けて、すごく興味がわきました。
・グラフや表が使ってあって、わかりやすかったです。説明を聞いてニシン漁について、興味がわき、理解が深まりました。
・ニシン漁はいつ頃から始まったのか、肥料の生産が盛んになったのは、生糸の生産量争いがあったからだとか、歴史と関連づけてお話しいただいたので、楽しく聞けました。


ご協力いただきました利尻町博物館の佐藤学芸課長、本当にありがとうございました。