学校日記

0610 博物館見学会5(追加)

公開日
2023/06/12
更新日
2023/06/12

お知らせ

 土曜日の見学会で、1つ乗せ忘れていたことがあります。
 利尻町出身の有名な詩人・作詞家「時雨音羽(しぐれ おとは)」氏についてです。

 利尻島沓形村に生まれた彼は当初、沓形村役場に勤め、大学に検定で合格し日本大学、卒業後は大蔵省(現在の財務省)主税局に勤めています。

 1925年、講談社の依頼で民謡詩を書き始め、「朝日をあびて(後の『出船の港』)」がヒット。それによりビクターレコードにスカウトされ、「君恋し」で日本作詞大賞特別賞を受賞。レコード界草創期の流行歌作詞家となっています。

 また、童謡・唱歌もつくり、1942年には、文科省(現在の文部科学省)の唱歌「スキー」を作詞しています。その歌い出し「や〜まは〜白金〜、朝日をあ〜び〜て〜」の山は、利尻富士だったかもしれません。

 後に1960年、沓形港に「出船の港」の石碑が建立され、その歌詞「どんとどんとどんと波のり越えて〜」から島の人たちは、沓形岬を「どんと岬」と呼ぶようになりました。1977年に名誉町民になっています。
 
 また、宗谷や道内の小中高等学校の校歌を数多く作詞していることでも有名です。
 小樽商科大学校歌、沓形小学校校歌、利尻小学校校歌、鴛泊小学校校歌、羽幌町立羽幌中学校校歌、枝幸町立枝幸小学校校歌、仙法志中学校校歌、鬼脇中学校校歌、三鷹市立第一中学校校歌、稚内商工高等学校校歌、鴛泊中学校校歌、新湊小学校校歌、浜頓別高等学校校歌、沓形小学校の新しい校歌、沓形中学校校歌、稚内東中学校校歌、(出典:時雨音羽略年譜 利尻町役場)

 資料室には、仙法志中学校の校歌の時雨音羽氏直筆の詩が残っています。腕を怪我しているため、字に独特のくせがあるのがわかりました。

 また、沓形中学校の校歌誕生時の伴奏譜も、セロテープの跡がありますが、残っていました。なかなか、貴重な資料でした。

(HPの思い出ページに「仙法志中学校校歌」アップしました)

 この見学会の翌日、この校舎から見えるグラウンドでは、仙法志小・仙法志保育所の合同運動会が開かれました。(見学会の日は雨が降っていました)
 保護者・地域の方がたくさん来られた中、児童・園児は、寒い中でもTシャツ・短パン姿で、徒競走、踊りや借り物競走などで地域の方を元気にしていました。用具係では卒業生の利中生・利高生が手伝い、大活躍でした。

 歴史ある資料とともに、仙法志の子どもたちの学びも見事に受け継がれていると感じました。