学校日記

1204 3年特活「妊娠の前と後」

公開日
2023/12/05
更新日
2023/12/05

お知らせ

 今日の6時間目は、3年特活で性教育の授業を行いました。

 3年生は前回の「母子寄り添い体験」に続いた2回目で、3年間続いた性の学習の最後になりました。「性」の字は「心」と「生きる」という字に分かれるように、自分の心を大事にして生きる学び、と先生からメッセージがありました。

 まず、前回のふれあい体験の振り返り。女子生徒は「お母さんの大変さと赤ちゃんのかわいさ」を実感し、男子生徒は「何もしない夫にはならない」と痛感したようです。

 今回は「妊娠の前と後」が課題。講師は養護教諭のS先生にお願いし、町の保健師も、今後利尻高校で講演があるため学習のために見ていただきました。

 課題から、まず「性交の目的」の話。性交はただ「子どもをつくること」だけでなく、「コミュニケーションや快楽」もあり、そしてレイプやお金を稼ぐために「支配や手段にもなりうる」ことにもなることを学びました。

 その上で今日の授業は、中学3年生にとって間近の未来「高校生や大学生になって、異性の恋人ができて性交したと想像して考えよう」の前提で学びました。(恋人は同性もありえますが、今回は妊娠を考え異性の恋人としました。)

 妊娠した場合にどんな選択肢があるか。(1)妊娠をどうやって知るか。女性の場合は月経が来ないことで理解できる。(2)妊娠の周期について。精子が子宮に着床した時点ではなく、最終月経の初日を0週とする。月経が来なくて病院に行ったらすでに妊娠3ヶ月ということもある。10代で子どもができ育てている人もたくさんいる。お金や支えがないと育てるのは難しい。(前回のふれあい体験で、お母さん達の苦労を聞き実感している様子)(3)「産まない」となると、中絶はどこまで可能なのか。21週移行の中絶は命として生存できるために認められていないこと。そして世の中では、誰にも相談できずに自分で出産し「0日児 虐待死」の事件が後を絶たないこと。

 大事なのは、妊娠を望んでいないときは妊娠を避けること、と先生は訴えました。避妊は男の子と考えがちですが、女の子もできることも学びました。生徒達は神妙な面持ちで聴いていました。

 ここから先生は、「将来、恋人ができて性交しそうになったとき、考えなければならないことは何か。〜男女間の性交で、妊娠を望んでいない場合)」を個人で考えさせました。
 その後、男女別のグループで話し合いました。発表では「責任を持てるか。望んでいるかの確認。育てられるか収入を考える」などが出されました。生徒達にとって、子どもを授かることは大きな選択と感じているようでした。


 そんな生徒達に、S先生は「性交する前に考えたり話し合ってほしいこと」を4つ教えてくれました。大きな責任であると共に、自分たちのお父さん・おかあさんもそれを大事にして自分が生まれて来たんだ、と感じることができました。

 最後のまとめとして「Happyに生きるための3S」として「知る・尊重する・相談する」の3つを教えてもらいました。

 担任の先生からも、「子どもをつくる」という言葉があるが、本来は「授かるもの」。どうしても、女性は体の中にできるので自分で守らなければいけない。男性にはそれがないので逃げることもできる。そうならないように、しっかりと相手と話し合って子どもが授かれるようにと補足してくれました。

 前回から引き続いて、3年生はとても大切なことを学ぶことができたと思います。