モラルBOX日記

【東海市立平洲中】「先施の心」でボランティア活動

公開日
2017/01/06
更新日
2017/01/06

ちょっといい話

 本校は,江戸時代の儒学者,細井平洲先生の出身地(知多郡平島村,現東海市荒尾町の一部)の近くにある中学校です。近隣の小学校とともに,創立時よりその名を受け継いでいます。平洲先生は,藩主として米沢藩の財政を立て直したことで有名な上杉鷹山公の師であることでも知られ,その教えである「自学・礼節・先施(せんし)」を校訓として,本校では日々の活動に取り組んでいます。その一つである「先施」とは,「他からの働きかけを待たず,自ら働きかけること」であり,本校の生徒はその教えをもとに,様々なボランティア活動を実践しています。
 まず「校内ボランティア」です。これは,校舎内外の美化を目的とした,生徒の自主的な清掃活動で,登校後に各自が状況に応じて活動の時間と場所を判断し,活動しています。冬を迎え,近頃は校地内の木々から大量の落ち葉が降り注いでいます。活動する生徒の「おはようございます」の元気な挨拶が校舎に響き,みんなで手分けをしながら掃き集める姿が毎日のように見られました。
 次に「早朝ボランティア」です。学年ごとに月1回ずつ,土曜日の早朝(午前7時から1時間程度)に地域の清掃活動を行っています。地域の方々や保護者からは,生徒の活動について「真面目に活動していてすばらしい」「熱心で頼もしい」等の評価を頂いています。
 その他にも,早朝に小学校へ出かけて絵本の読み聞かせを行う「読み聞かせボランティア」の活動,市内・地区の催し事等のボランティア活動にも積極的に参加しています。先日,市の秋祭りのボランティア活動をしていた生徒たちへ,市外から来場してアトラクションに参加した妊婦さんから,優しい声かけと心遣いについてのお礼の言葉が綴(つづ)られた温かいメールが届きました。「もうすぐ産まれてくる私の子も,みなさんのような優しい人になってくれるとうれしいです。出産頑張ります」と締めくくられていました。
 今後も本校では,人の心を動かし,人を支えることができるよう,「先施の心」で様々な活動に取り組んでいきたいと思います。