モラルBOX日記

【豊橋市立南陽中学校】みんなで集まり 気軽に挨拶を 〜生徒会から学校全体へ〜

公開日
2018/04/18
更新日
2018/04/18

ちょっといい話

 「生徒会のメンバーだけが行う活動ではなく、一部の生徒たちが常連となるボランティア当番でもなく、生徒ならいつでも誰でも気軽に参加できる、生徒による生徒のための、オープン参加型の挨拶運動ができる学校にしたい!」
 これは生徒会に立候補したある男子生徒の言葉です。彼は実際に生徒会に入り、仲間や顧問の協力のもと、新しい挨拶運動の企画を立ち上げました。目標を「無理はしない・楽しむ・続ける」に定め、原則毎週1回、昇降口にて活動を開始しました。それまでは、挨拶運動を行う際、事前に募集して人員を確保し、顧問が名簿を作成してから行っていましたが、今回は事前に全学級でリーダーが趣旨を説明し、前日に生徒会役員が放送で告知を行うのみでした。「いつでも気軽に参加できる」ように、という彼の思いからでした。
 そして、当日。生徒会役員をはじめとし、男子生徒の所属する3年生を中心に、50名以上の生徒が活動開始時刻に昇降口に集まりました。そして、あちらでもこちらでも「おはよう」「おはようございます」と口々に挨拶が交わされる時間帯になると、活動の様子に変化がみられるようになりました。登校した生徒たちの多くが、荷物を教室に置くとすぐに昇降口に引き返してきたのです。その人数は時間がたつにつれ、増えていきました。活動終了時刻には、数えきれないほど大勢の生徒が昇降口前に集まっていました。どの生徒も笑顔で挨拶をしたり、周囲とコミュニケーションをとったりして、明るい表情に見えました。
 次の言葉は、この活動を続けて一か月たった頃の発起人である男子生徒の言葉です。
「まだ始めたばかりだから、ものめずらしさから来てくれた子もいると思います。でも、これを続けていくことで、強制ではなく、生徒会とそれ以外の生徒との距離が縮まって、さらにいろいろな活動ができる雰囲気にしたいです。これが続けられるように、伝統になっていけるように、まずは挨拶から頑張ります。今は、とにかく皆が協力してくれること、笑顔がたくさん見られることがうれしいです」
 子供の思いから生まれたこの活動が、さらに次の代に引き継がれる日が来るかもしれません。