【岡崎市立城北中】ねずみグループ
- 公開日
- 2012/05/23
- 更新日
- 2012/05/23
ちょっといい話
本校には、クラス単位で学区を清掃する「ねずみグループ」というボランティア活動があります。現在は、隔週土曜日、午前7時に集まり、約1時間清掃を行っています。(写真は5月12日に行われた活動の様子を写したものです。) この活動は以下のように始まりました。
昭和38年、学区のバス停に「ねずみグループ」と書かれた空き缶の吸い殻入れが取り付けられました。これを見つけた街の人々は、「これは城北中学校の生徒がやったのではないか」と本校に問い合わせてきました。先生たちはすぐにそれぞれの学級で聞いみましたが、名乗り出る生徒はいません。そうしているうちに、当時3年8組の生徒が次のように生活ノートに書いて来ました。
「黙っていると、先生が何度も聞かれるのでお話しします。でも、このことはみんなには知らせないでください。20日ほど前のことです。ぼくは耳鼻科の医者へ行こうとしてバス停で待っていました。その時、おとなたちがタバコをふかし、その吸い殻を無造作に捨てているのを見ました。『火事の原因はこんなところにある』と感じたぼくは、医者から帰ると、さっそく缶詰の空き缶に針金を通して、夜になってから能見町のバス停に取り付けに行きました。
あくる日、バス停に行ってみると、ちゃんと吸い殻が入れてありました。ぼくは、自分のしたことが少しでも役に立ったのだと思うとうれしくなりました。それで、また空き缶を探して、近所のバス停に5つほどつけたのです。(後略)」
ひとりの生徒の小さな善意は、やがて瞬く間に広がり、49年のときを越え、現在に受け継がれています。ねずみグループという名前は、「よいことをねずみ算式にどんどん増やそう」という願いからつけられました。素晴らしいネーミングです。この活動がさらに広がることを願っています。