【長久手市立西小】棒の手部〜地域の伝統芸能を部活動に〜
- 公開日
- 2015/03/06
- 更新日
- 2015/03/06
ちょっといい話
長久手市の伝統的な行事である「警固祭り」では、棒の手という伝統芸能が披露されている。毎年9月頃から祭りに向けた練習が行われており、複数の分会が存在する。地域の方々によって大切に受け継がれている伝統芸能だ。
伝統芸能と聞いて、正直興味をもてない方も多いのではないだろうか。実際のところ、以前は本校でも興味をもつ児童はごく少数であった。クラブ活動として行われていた棒の手クラブはいつも不人気。希望者が0に近い年もあった。講師の先生に指導を依頼していたが、回数や頻度のこともあり、実のある練習にはならないのが実情であった。
そこで本校では、3年前から棒の手を部活動の一つとして位置づけ、力を入れ始めた。期間が限られた部活動ではあるが、学習発表会で発表するという目標に向かい、児童と共に熱心に練習に取り組むこととなる。部活として活動する以上、顧問の教師が棒の手を知っているに越したことはない。そこで、顧問自ら地域の棒の手の練習に参加し、祭りでもその成果を披露した。講師の先生と顧問の熱意が伝わったのか、部活の練習は順調に進み、初年度の発表は成功。部員は7人であったが、全校児童に大きな印象を与えたと感じている。
今年度は、一度の募集で16人の部員が集まった。初年度に複数回声をかけて部員を募集した苦労を思い出すと、大きな変化を感じる。毎年人数が増え、活気のある部活動になっている。棒の手部をきっかけに警固祭りに参加するようになった児童がいたことや、活動を通して学校と地域との関係が深まったことを振り返ると、この部活動の存在意義は大きいと感じる。
今、市内で精力的に棒の手を行う学校は本校のみとなっている。今後も棒の手部が存続し、この先もずっと、警固祭りが活気ある祭りとして続いていくことを願っている。