【豊川市立代田中】学年行事での出来事
- 公開日
- 2015/07/27
- 更新日
- 2015/07/27
ちょっといい話
代田中学校では、1年生が1学期に本宮山登山をします。行きは電車で上長山駅まで行き、そこから本宮山の頂上に向かいます。険しい道のりを、仲間と助け合い、励ましあいながら一歩一歩進んでいきます。帰りは、本宮山を下り、そこから代田中学校まで9キロの道のりをひたすら歩きます。苦しい思いをしながらも仲間のよさや自分の成長を実感できる行事となっています。ここで「ちょっといい話」として紹介したいのは、行きの電車の中の出来事です。
1年生120人が電車に乗り込んだのは、一般客の利用の少ない時間帯でした。車両の中は代中生ばかり。1年生たちはこれから始まる本宮山登山に期待や不安に胸を膨らませ、ワイワイと話をしていました。電車が途中の駅で止まり、一般のお客さんが乗ってきました。そのお客さんはきっと「今日は運が悪い」と思ったことでしょう。いつもなら座って電車に乗れるはずだからです。
同じ車両に乗っていた担任が生徒に指示を出そうとしたその時、座席に座っていた生徒の一人がそのお客さんに席を譲りました。そして、その生徒は近くの生徒に何やら話をしました。すると、その話が次から次へ伝わり、車両の中がすーっと静かになりました。「静かにしよう」という呼びかけが広がっていったのです。
毎日の学校生活でも、リーダーを中心にあいさつを呼びかけたり、1分前着席を呼びかけたり、互いに気持ちよく過ごせる環境づくりに努める代中生。今回のことも、普段の生活が生きた場面だったのではないでしょうか。普段とは違う環境で、一度は舞い上がった気持ちをすっと落ち着かせ、周りのことを考えられたからこその行動でした。
特別にかっこいいことをしたわけではないけれど、さりげない優しさ。これからも大切にしてほしいなと、ふと感じたちょっといい出来事でした。