【小牧市立北里中学校】 無料通話アプリの使用から学ぶ
- 公開日
- 2017/10/19
- 更新日
- 2017/10/19
情報モラル教育実践(モラルBOX掲載用)
現代では、スマートフォンなどの携帯端末を所持する中学生が増え、SNS上でのトラブルが広がっています。本校でも「無料通話アプリ」上でトラブルが起きたことがあります。
本校では、無料通話アプリが危ないから使用するのを止めさせるのではなく、正しく有効に活用する力を身につけさせることを目標にしています。今回、中学2年生の授業参観で、無料通話アプリを正しく使うための注意点を考える授業を行いました。保護者が参観している中で行うことで、家庭でも話題にしてもらい、今後のSNSの正しい利用につなげられるとよいと思ったからです。
学級の中で無料通話アプリを使用している生徒は9割おり、「グループで会話できる」や「気軽に返事できる」「既読機能がある」といった長所と「めんどくさい」や「トラブルが起こる」といった短所も生徒たちは理解していました。授業では、4人グループで紙面上での模擬会話を行いました。合唱コンクールでの出来事を取り上げ、一人の生徒の行動について、「A.面白い会話」「B.バカにする会話」「C.いじめの会話」というテーマで会話を考えさせました。その後、ひとつの会話を取り上げ、どこが「面白い」「バカにしている」「いじめ」なのかを考えさせると、人によって感じ方が違うことに気づきました。自分にとって「面白い会話」が人によっては「バカにする会話」「いじめの会話」と感じることを知り、言葉の受け取り方は人によって違うので、注意が必要だということに気づくことができました。
授業後、生徒のふり返りには「顔を見て言えないことは書かない」「送信ボタンを押す前に読み返す」といった、今後の無料通話アプリの使用に生かせる感想も見られました。保護者からは無料通話アプリの怖さとともに親子で話し合う必要性も感じられた等の声が聞かれました。
今後、生徒たちを取り巻くICT環境は、日々進歩していくと考えられます。それに振り回されるのではなく、自分の力を伸ばすツールとして活用できる生徒を育てていきたいと考えています。