モラルBOX日記

【北名古屋市立師勝東小学校】手紙やメールを書くときに気を付けることを考えよう

公開日
2019/03/04
更新日
2019/03/04

情報モラル教育実践(モラルBOX掲載用)

 情報社会が日々進む今日、本校でもSNS上のトラブルが増え始めている。そのトラブルの低年齢化が進んでおり、今までは高学年の中で起きていたSNS上のトラブルも、近年は、中学年でのトラブル発生が目立ってきている。そこで本校では、情報機器の利用状況に関するアンケートを実施した。今までは、保護者の情報機器(携帯電話・スマートフォン・タブレット)を使用している児童が多かったが、自分専用の情報機器を多くの児童が持っている実態が明らかになった。また情報機器を所有している3年生以上の児童の内、3人に1人は、SNSを利用している。そこで、トラブル未然防止のため、低学年のうちから情報モラルについて学習していく必要があることが分かった。
 1年生の2学期に、情報モラル指導を目的とした授業を行った。本校では、「ハッピーレター週間」を設けており、友人や先生に感謝の気持ちを手紙で伝える活動を行っている。授業の最初には、児童が書いたハッピーレターをモデルにし、どんな手紙が好ましいかを考えさせた。児童からは、「丁寧な字だと読みやすいし、もらってうれしい」「字が雑だと何が書いているか分からない」などの意見が出された。次に、携帯電話・スマートフォンを使ったメールを扱い、手紙とメールの相違点について考えさせた。携帯電話やスマートフォンは、相手にすぐメッセージが届く利便性の高いものだと一様に認識しているようであった。その後、「傷つくようなメッセージが友達から来たら」の動画を視聴し、メールなどの短い文章では、相手に誤解を招く危険性があることを考えさせた。 
 この動画は、主人公が友人から送られてきた「お土産を買ってくるね」というメッセージに対して、「いいよ」と短いメッセージを返したことで生じた二人の間の行き違いについて考えさせる内容であった。今回の内容は、SNS上でのトラブルであったが、低学年のふだんの日常会話の中でも、言葉足らずで誤解を招き、トラブルに発展することがよくある。低学年の児童にとっても、「ことば」の危険性を考えるよい機会となった。「メールではなく、直接話せばよかった」「お土産とか気を遣わなくてもいいよ」等の意見が出された。
 本校では、今まで、5年生の3学期に「ケータイ安全教室」を行ってきたが、スマートフォンの普及率、トラブル発生学年の低学年化の実態を踏まえ、今後は、4年生の1学期に開催時期を早めたいと考えている。また、保護者にも参観していただき、保護者と協力しながらSNS上のトラブルを未然に防いでいきたいと考えている。