モラルBOX日記

【高浜市立高浜小学校】2年生「友だちが作ったものは」の授業実践

公開日
2020/01/23
更新日
2020/01/23

情報モラル教育実践(モラルBOX掲載用)

 低学年は、友達の作品を模倣することも多い。そこで、友達の作品を模倣したいと思ったときは、作り手の承諾を得る必要があることに気付かせ、高学年で学習する著作権の理解についてもつなげたいと考えた。また、そのときの作り手の気持ちについても気付かせたいと考えた。
 本実践では、図工の工作の場面を取り上げ、二つの場面を比べた。まずは、自分が作ったものを、友達に勝手に模倣されてしまう場面である。もう一つは、友達から模倣してもよいかどうか聞いてもらう場面である。そして二つの場面で、作り手の気持ちを考えさせた。前者では、「まねしてほしくない」「嫌な気持ちになる」という意見が出た。後者では、「ちゃんと聞いてくれたから、まねしてもいいや」「せっかくだから作り方を教えてあげよう」という意見が出た。二つの場面を比べた後、どちらの場面も友達は模倣していることを確認し、模倣したいと思ったときはどちらの場面がよいのか考えさせた。そして、「もし、自分がこれから友達の作品を模倣したいと思ったときは、どうすればよいのか」を振り返りをさせた。そこでは、「友達から『まねしてもいいよ』と言ってもらってから、描いたり作ったりする。その理由は、勝手にまねされると友達が悲しんだり嫌な気持ちになったりしてしまうから」というような意見が多かった。子供たちの中で、授業の始めに「まねすることはいけないこと」という認識がある子が多かった。しかし、授業を終えて、まねそのものを悪いことと思うのではなく、まねしたいと思ったときは、作り手の気持ちを考えて行動することが大切であると気付くことができた。