【西尾市立白浜小】タケリュウの墓
- 公開日
- 2012/08/03
- 更新日
- 2012/08/03
ちょっといい話
白浜小学校では、全学年でカブトムシを育てています。3年生でも、春に、校長先生から譲り受けた7匹の幼虫を、ずっと大切に育ててきました。生き物係を中心に、みんなで土をいれ、育て方を調べ、毎日霧吹きで湿り気を与えて、成虫になるのを今か今かと待っていました。しばらくすると、幼虫がさなぎになり、ようやく成虫が姿を見せるようになったのは、六月の半ばごろでした。はじめに出てきたのは、オスのカブトムシです。子どもたちは、このオスを「タケリュウ」と名付けました。その後一週間ほどで、オスが4匹、メスが3匹のカブトムシが出てきてくれました。代わる代わるのぞき込む子どもたちの熱い視線のもと、7匹は、元気に動き回っていました。
そんなある日、悲しいできごとが起こりました。タケリュウが動かなくなってしまったのです。その日の帰りの会で、生き物係の子から次のような話がありました。
「生き物係から連絡します。今日、タケリュウが死んでしまいました。ぼくたち生き物係で、畑の横の大きな石の下に埋めて、花を供えておきました。みんなも、放課とかに畑の方にいったら、タケリュウのお墓に手を合わせて、お参りしてください。」
クラスのみんなは真剣な表情で聞いていました。
私にとっても、タケリュウの死は悲しいできごとでしたが、タケリュウを想うみんなの気持ちが伝わってきて、なんだか温かい気持ちになりました。