【豊橋市立汐田小】少しだけなら大丈夫?
- 公開日
- 2012/08/23
- 更新日
- 2012/08/23
情報モラル教育実践(モラルBOX掲載用)
本校の4年生に、インターネットの使用についてアンケートをとったところ、3分の2以上の子が家庭でインターネットを使用している。内容は、ゲーム、ショッピング、調べ学習という順に多かった。使用する際には、家の人と約束が決めてあったり、お金がかかるサイトには入れないようになっていたりする家庭もあるが、ほとんどの子は、インターネットにまつわるトラブルを知らないという現状であった。
そこで、文部科学省作成の「小学校道徳 読み物資料集」の中の「少しだけなら」を資料として使い、児童の情報モラルの育成について、授業を行った。
この資料は、家の人が留守の間にインターネットを使用し、ゲームの割引券がもらえるというサイトに名前と連絡先を入力してしまいそうになるという内容である。資料の前半では、お母さんとインターネットの約束事をしたときに「だいじょうぶ」と答える主人公の気持ちを考えた。「ぜったい、あやしいサイトは見ないよ」という気持ちの他に、「早くインターネットを使いたいから、大丈夫と適当にお母さんに答えた」という意見も出され、日頃の自分の生活を振り返り、うなずく子もいた。あやしいサイトに個人情報を入力しようとする主人公の「少しだけならだいじょうぶ」の気持ちを考える場面では、約束と誘惑の間で揺れ動く主人公の葛藤した気持ちを考えることができた。資料後半ではお母さんに「約束を守れてえらかったわね」と言われ、後味の悪い気持ちの主人公にも共感していた。
実際にありがちな話だけに、子ども達は、やってはいけないことだと分かっていても誘惑に負けそうになる主人公の気持ちに寄り添い考えることができた。そして、インターネットを使うときには、「時間を決める」「あやしいサイトは見ない」「個人情報を入力しない」という約束をしっかり守る大切さについて、気づくことができた。