モラルBOX日記

【一宮市立尾西第一中】 「勝者の言葉、敗者の言葉」

公開日
2012/08/31
更新日
2012/08/31

ちょっといい話

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 ロンドンオリンピックで日本選手は数々のメダルを獲得し、日本中を沸かせた。中でも、ボクシング男子ミドル級の金メダリスト村田諒太選手の言葉は心に残るものであった。周囲の人への感謝の念はもちろんのこと、「金メダルを取ったことがゴールではなく、金メダルに負けないような人生をこれから送ることが自分の役目だと思います。」と語った。
 惜しくも敗れた選手たちの中にも感動的な姿や言葉があった。女子マラソンの重友梨佐選手は自己ベストより17分も遅いタイムで79位に終わった。フラフラになりながらも途中で棄権せず,足をひきずりながらゴールにたどりついた彼女は、なんとそこで笑顔を見せたのである。そして、後ろを振り返り、ゴールに向かって深々とお辞儀をした。その後のインタビューで彼女はこう語っている。「・・・どんなことがあっても笑顔でゴールしようと思っていました。せっかくもらったチャンスで、こういう舞台で走れる機会もたくさんないと思うんですよね。やっぱり最後まで絶対に何が何でもゴールしたいという気持ちで、応援してくれている人もたくさんいたので、絶対に頑張ろうと思って走っていました。・・・(ゴールでお辞儀をした理由について)コースや応援してくれた皆さんに対してお辞儀をしました。」惨敗したものの、彼女の姿や言葉は、実にさわやかであった。
 一方、バドミントンの韓国・中国・インドネシアの選手による無気力試合も記憶に残る。決勝トーナメントで有利な相手と対戦するために意図的に負けたというものである。勝利至上主義が優れた選手をこのような行動に走らせたのは残念である。フェアプレーの精神で競う姿や相手への敬意を表する姿、負けたとしても持てる力を出し尽くしたすがすがしい姿こそ、真のアスリートの姿ではないだろうか。