モラルBOX日記

【刈谷市立かりがね小】「代わろうか」

公開日
2012/12/05
更新日
2012/12/05

ちょっといい話

 ある日の掃除の時間の出来事です。
 その日の2時間目の放課にAは足をすりむいてしまいました。階段掃除の雑巾がけをするAは、膝をつくことが辛かったようで、「あ〜、怪我のところにちょうど当たって痛いな・・・」とつぶやいていると、それを聞いたBが、「じゃあ、私のほうきと代わろうか」と言いました。そして、Bは、雑巾を使って隅まできれいに掃除をしました。班の友達と協力して、時間が過ぎたことに気がつかないくらい一生懸命掃除をしました。
 帰りの会で「日直からのお話」として、今日のMVPを発表する時間があります。その時間は、こんなことしてくれて嬉しかった、すごいと思った、みんなのためになっていたということを日直が発表する時間です。Aは、日直だったのでみんなにBのことを発表しました。
 「今日、私は長放課に足を怪我しました。階段掃除の雑巾がけをやると、怪我のところが当たって痛かったら、Bさんが代わってくれました。」とAが言うと「おおっ」とクラスのみんなの声。Bはとても恥ずかしそうにしていました。
でも、この話には続きがあります。「だけど、Bさんは体育のミニハードルの時に、ハードルにぶつかって私よりひどい怪我をしました。私より痛いのに代わってくれて、私はとてもうれしかったし、Bさんはすごいな、と思いました。」Aが話し終わると、クラス中から自然と拍手が湧きました。
 この話の後に、「もし、みんながBさんだったら、代わってあげられるか」と聞いてみました。「僕だったら、自分が痛いのがいやだから、代わってないと思う」「私だったら、私も痛いからごめんね、と断ると思う。Bさんは思いやりがすごくあると思う」など、自分の行動を振り返るきっかけになりました。
 クラスの子全員の心がぽっとあたたかくなる出来事でした。