【田原市立伊良湖岬中】情報モラル教育における道徳の授業実践
- 公開日
- 2012/12/20
- 更新日
- 2012/12/20
情報モラル教育実践(モラルBOX掲載用)
情報モラル指導において、その根底にある「コミュニケーションにおける相手を意識することの大切さ」を考える機会をとろうと考えた。そこで、文部科学省 中学校道徳 読み物資料集の「言葉の向こうに」を活用した。
この資料は、主人公がインターネット上の掲示板の書き込みをきっかけに、顔の見えないネット上での言葉のやり取りの難しさや恐ろしさに気付く内容である。インターネットにアクセスしたことがあれば誰もが経験するような出来事であり、生徒にとって共感しやすい資料だと考えた。
初めに、生徒たちのインターネットと使用状況のアンケート結果を提示し、インターネットが身近なものであることを確認した。その後、資料を通して、インターネットに魅了されたり、恐ろしさに気付いたりする主人公の心の中について考えさせた。生徒たちは、主人公に共感しながら話し合いを進めていった。そして、自分のこれまでの経験と照らし合わせながら考えることができた。
授業後の生徒たちは、「一言書き込むだけで、複数の人が言葉を返してくるので、ネットはとても怖いと思いました。」「とても共感することがありました。実際に見たときは、心が痛くなることが多かったです。今日の授業で感じたことをずっと心に留めておきます。」「悪口を書かれた人、それを見た人など、インターネットを使っている人が不快に思わないように、相手の立場に立って物事を考えていきたいです。」などの感想を書いていた。また、学級通信を利用して、これらの内容を生徒や家庭で共有するようにも働きかけた。
今回の授業を通して、インターネットは便利なものであるが、あくまでコミュニケーションの手段の一つであり、扱う人の心の在り方次第で、便利になものにも危険なものにもなることを改めて考えるきっかけになったと考える。