モラルBOX日記

【豊橋市立五並中】「空」と「陸」大海原に旅立つ!〜豊橋五並中 アカウミガメ飼育・放流活動〜

公開日
2013/09/15
更新日
2013/09/15

ちょっといい話

「カメさ〜ん!また、この海岸に帰ってきてね。」
「20年後、また会おうね。カメさん♡」

 初夏の太陽の光がまぶしい昼下がりの浜辺、地域の方々や全校生徒が見守る中、小さな2匹のアカウミガメが太平洋の海原に巣立っていく。打ち寄せる波に後ずさりしたり、体が左右に振られたりしながらも、一歩一歩懸命に海に向かって行く。この感動的なシーンを心に残しながら、カメ放流の行事が幕をおろしていきました。
 本校は渥美半島東部の太平洋側に位置し、近くの浜辺では毎年夏、アカウミガメが産卵にきます。こうした自然の恩恵を生かして、カメの飼育を続けてきました。最近では、卵の孵化から飼育を始め、海に巣立つところまで育てています。育てる中では、自動車にタンクを積み海水をくみ上げる作業があったり、時にはカメが体調をくずし、名古屋の水族館で診察を受け療養したりすることもあります。しかし、カメが元気よく水槽を泳ぎ回る様子やえさを無心にほおばるような姿を見ると、とてもかわいらしく感じられ、世話の苦労も忘れてしまいます。
 現在、学校では総合学習を中心として、カメに関する学習を進めています。一年生のカメに関する知識を学ぶ会に始まり、カメを取り巻く太平洋側の自然環境の野外調査活動、文化祭での学習発表等を行っています。「カメを学ぶ」だけに終わることなく、カメを通して様々な事を学び、将来を見据えて視野を広げていく生徒を育てていきたいと考えています。生命に関する様々な思いや考え方、環境を守っていくことの重要性とその難しさ、一歩一歩ですが、着実な学習を進めていきたいと思います。